2006年05月08日

ツバサ・クロニクル第28話「3つのバッジ」

 ついに、ったって2話目ですけどね。待望の真下監督回です。今回はモリヲカ氏と1話おきに交互に監督することになるのかな?モリヲカ氏への期待のほどがうかがえます。今のところなかなか健闘していると思うのでがんばって。

 とはいえ、やはり社長の演出力は違う。映像面では弟子たちもかなり師匠の技を継承しているとは思うけれど、音声面ではまだまだ真下のすごさは突出してますね。ノイズを主体とした空間の広がりを感じさせる音響演出はすごいし、台詞を極力排除して、映像・ノイズ・音楽の複雑な組み合わせで見せていく超絶技巧的演出には唖然とするほかない。こんな複雑な作業を真似しようたって早々マネできるものではないけど、最終的には真下流の「早撮り」のテクニックは、こういう細部に秘密があると思うので、ぜひともマスターしてほしい。音楽は小節単位、サウンドはコンマ秒単位、映像はフレーム単位まで分解して、そこから積み上げる形で全体のスケジュールを確定していくからこそ、狂いが出ないし、細部まで監督の目が行き届いた映像が出来上がるんだと思う。

 今回は夜中にヘッドホンで聴いていたんですけど、爆発音・破裂音・車の排気音などが非常に奥行きのある立体的な音声として感じられるのがすごい。アニメに限らず普通の映像作品でここまで感じることはほとんどないからです。しかも、こうしたノイズ音と伴奏音楽が妨害とならずお互いに補完し合ってより高次の厳密に構築された音響構成物として表現されている。ここまでいくとこれはもはやセンスの問題であり、真似するのは至難の技でしょうが、モリヲカ氏にはぜひともがんばっていただきたいところ。

 今回もストーリー的には大したことはないですが、冷たく淡々とした構成はちゃんと継承されています。というか、真下が決めたことなんでしょうしね。ミステリものとしてジェイド国篇に匹敵する作品となるかは不明、というかたぶん真下の狙いはもっと違うところにあるんでしょう。CLAMPの騒々しいギャグを極力排除し、画面を冷たく淡々とした雰囲気で満たすことによって、視聴者の立ち位置は、画面外にいる爆破犯と同じものとなる。この作品を見ることは、視聴者=爆破犯と小狼君のクールな対決、という雰囲気を帯びることになります。

 この独特のサスペンスタッチ、はっきりいってCLAMPのドタバタとは正反対の演出であり、CLAMP原作の穴だらけの構成を浮かび上がらせる、実に悪意に満ちた方法論です。うーむ、すました顔してよくやるなあ。

 だって、原作では異様なほど力を入れて描かれていた、サクラと知世が「サクラちゃん」「知世ちゃん」とはしゃぎながら呼び合う楽屋落ちなシーンが非常に冷淡に演出されており、むしろ不穏な空気を感じ取る黒鋼の方にスポットが当たっていましたもんね。うーん、ここまでつれないと原作ファンの方はお気の毒だなあ。我々真下信者は大喜びですが(^^;
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2006年04月30日

ツバサ・クロニクル第27話「危険なレース」

 春の真下祭第3弾!いよいよ第2シーズンの開幕です。前回が実に特異な作りで眼を引いただけに、果たして今回はどんな策を打ってくるか…と期待していたのですが、監督・モリヲカ ヒロシ…って何よ。一気にヘコみました。いや、確かに存式サイトでこっそり真下とこの人の共同名義になっていたのは確認しておりますが、いくらなんでも第2シーズン第1話ぐらいは真下がやると思ってた。真下、やる気ないのかな。まあ、ビィートレインの部下の一人で、信頼が置けるからこそ任せているんでしょうが。

 まったく聞き覚えのない名前だし、ネットで調べてもまったくヒットしない。どなたかご存知の方おられます?

 まあ、見た感じそう変わってはいないし、統一性という意味では齟齬はない。さすが真下の部下(推測)だけあって端正に仕上げてきています。奥行きのある空間構成は相変わらず見事だし。今後の活躍に期待というところでしょうか。真下が第何話で登場するかも注目ですね。少なくとも真下のシステム管理下にある作品なわけだから、やはり真下作品と言っていいとは思います。まだ眼の輝きなど作族が若干甘いところがあるのでぜひともがんばっていただきたいです。

 ところで今回から画角が変わりました。真下といえばフレームは大変重要な要素。前回はスタンダードの画角がいささか窮屈な気がしていたので、ワイド化は大いに歓迎したいところ。せっかくハイビジョンを導入したので、どんなものかと、ワイド版(地デジ)とスタンダード(地上波)で比較しながら見てみました。

 実は、今回のフレームは厳格な意味でのハイビジョンワイドではなくて、上下に少しだけ黒味が出るワイドとスタンダードの中間ぐらいの画角です。結論から言うとハイビジョン版は、画面が歪んでしまってあまりお勧めできません。無理に少し左右に引き伸ばした勘定になるからなのかな。何でも大きければいいというわけではないということ。普通に見るぶんには、スタンダードの画角で十分かと思います。上下に少し黒味が出るだけで、画面が締まった感じがするのは実に不思議ですが。やはりビィートレにはワイド画角がよく似合う。ただ、まあリアルタイムのハイビジョンではまだ見ていないので、いつか休みの日にチェックしてみます。画質もぐんといいでしょうから、違う印象になるかもしれない。

 え?ストーリーですか?まあ、「チキチキマシーン猛レース」にはあんまり興味がありませんので。ストーリーは関心ないです(そんな)。チェイスシーンの演出などを中心に分析していこうかと思ってます。それでも十分に楽しめるのが真下率いるビィートレアニメでありますよ。

 いまのところ、実にそっ気なく冷たい感じでどんどん話を先に進めてしまう演出は非常に良い感じかと(笑)。レースの話だというのにすごく冷たい!熱さゼロ。このあたりは、真下特有の「悪意」を反映したものなのでしょうね。
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2006年04月26日

ツバサ・クロニクル第2期開始秒読み

 「スパイダーライダーズ」と「.hack//Roots」ですっかり盛り上がっているため、もはや影が薄くなりがちな「ツバサ・クロニクル」ですが、いよいよ今週末から第2シーズンが始まります。本当に、どんなスケジュールで3本をこなしているんだか、ぜひとも知りたいところですが。まあ真下じゃなきゃできない神技ですよね。

公式HPも表紙画像が差し変わり、いよいよ本格始動秒読みです

http://www3.nhk.or.jp/anime/tsubasa/

 すでに世界観はがっちりできあがっているので、いまさら大きな変更はないでしょうが、4話おきのオリジナルエピソードが今回も続くのか気になるところ。ちなみに、オリジナルストーリーから始まるのではとささやかれていた第2シーズンですが、何と桜都国篇と並んで屈指の駄作といっていいカーレース篇(ビッフルワールド)から始まるのは驚き。このエピソードはさすがに飛ばすだろうと思っていたのですが、何とこれからはじめますか。逆に意地が悪いと言えばこれほど意地の悪い展開もないとは思いますが。ちなみに原作ではこの前に2エピソードあるんですが、どちらも面白くないので、さっさと飛ばしてしまうのが吉かと。

 アニメ版の面白さは、原作の欠点をことさらイヤミに強調するようにしてストーリーの補正・加工が施されている意地の悪さにあります。そういう意味では、ビッフル・ワールドをどのように料理してくるかは興味深いものがあります。予告編を見る限りでは、今回からマスターがハイビジョンなのかな?エアチェック体制も含めて、今回から要注目です。
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2006年01月03日

「ツバサ・クロニクル」正月特番

 以前から予告されていたこのスペシャル、総集編と主演声優二人のインタビューだけ、ということで、ぜんぜん期待していなかったんですが、まあ一応ネタにはなるかと思い、見てみました。


 うーん。本当にネタレベルの番組だな(^^;イタくて見てらんないよ。

 そもそもこういう「総集編」必要なのかね。ビデオがなかった昔は、重宝なものだった記憶はあるけど。そもそもこういうのって、一度見た人がはるか記憶の彼方になってしまった最初の頃のエピソードを思い出すためのものですよね。そういうためには結構お役立ちだけど、本編20分×26話=520分もある話を80分にまとめるって、どう考えても無理がある。これが初見の人がストーリーがわかるか、と言ったらどうかなー

 そもそも現在リピート放映の真っ最中なわけだし、見たければビデオだってあるわけだし。

 ところで、なんかキーキーと甲高い声で鳴いている、この司会者らしき生き物は何でしょうか。誰だ、こいつ出したのは。すごく声が耳障りで参った。そもそも主演声優二人に
「番組の見どころを」
って、そういうマヌケな質問はやめてくれ。「好きな食べ物は」レベルのこういう質問、そもそも誰のためのもので誰が喜ぶのかわからない。

 それにしても牧野&入野のお二人、寝込みを襲われたみたいなみすぼらしい風体。NHKも若い二人を売り出そうと思って無理やりキャストにねじこんだんだろうから、もうちっと気をつかえばいいのに。入野君なんて、頭ボサボサだよ。メイクさん、櫛ぐらい入れてくれ。

 結論。お見合いじゃないんだから
「後は若い人だけで」
ったってうまくいくわけがない。やはりベテランを一人入れて場を仕切らせないと。どうみても楽屋の雑談レベル。特にみるべき内容もなく、真下のことを「演出の方(ホウ)」と裏方扱いですよ。それなりに意味のある発言は牧野嬢の
「王女様らしさをもっと出してとしきりに言われた」
というものぐらい。まあ、真下も言ってることではありますが、声優側からの証言が取れたことで、事実関係の分析に厚みが出ました。このあたりをもうちょっとつっこんでほしかったなあ。この顔ぶれじゃ素人3人のダベリングにしかならない。
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2005年10月23日

「ツパサ・クロニクル」終わってしまうとどうにも…

 今週から「ツバサ・クロニクル」がありません(^^;
 というわけで、何とも張り合いがないというか、締まらないというか。そういえば第1回を初めてみた時は、完全にハイになってしまって、あちこちのサイトで奇行に走ったもんでしたっけ。いや、本当にあの第1回はすばらしかった。

 いろいろと全体の総括もしたいところなんだけど、あまりやると冬コミでやることがなくなってしまう(^^;
 まあ、ひとつちょっとだけ触れておくと、CLAMPと真下では、「物語」というものそして「旅を記述すること」に関しての考え方が根本的に違う。たぶん、冬コミではそのへんを語ることになるでしょうか。
posted by てんちょ at 23:56| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ツバサ・クロニクル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月17日

ツバサ・クロニクル第26話「宴の中締め」

 実は今、私マジで感動しております。さすが真下。希代の演出家。この渋い中締めはまさしく職人芸と言っていいでしょう。ダラダラとした桜都国編にウンザリしていただけに、このシンプルで小粋なオリジナルストーリーには本当にうならされました。ひとつの「完結」感も感じさせつつ、このシリーズ全体の構造のあり方にも言及する、極めて野心的展開。しかもそれでいて1話完結というコンパクトさ。

 こういうストーリーを目にすると、真下本来の前衛的なテイストが背後に隠し味として潜んでいることを実感します。ボルヘスめいた寓話的展開、自らの内面を遍歴するものとしての「旅」という行為、小さな世界の中に大きな世界が包み込まれてしまう魔術的な著述、いいです。やはりいいですねえオリジナルストーリーは。第2シーズンはどうなるのかよくわかりませんが、せめてもうちょっとオリジナルストーリーを増やしていただけませんか。

 うーん、ちょっとわかりにくいこと言ったかな。でも、テーマパーク漫遊的なCLAMPの原作とは水と油の野心的表現であることは理解していただけるかと思います。筒井康隆の「旅のラゴス」(新潮文庫)あたりを思い浮かべていただけると、若干近いかもです。

 そもそも、展開次第でこれまでのストーリーを一気に無効にしてしまうかもしれない「ひとつの願い」を中心に第1シーズン最終話を作り上げた真下の悪意は本当にものすごい。とことん原作をバカにしてますよねえ。

 第2シーズンは来春からだとか。原作の今後の展開は、カーレースとか、もっとバカげたものになるので、あまりこだわらずに独自の道を歩んでほしいものです。何にしてもこの後半年間の空白が開くわけですから、ただ準備活動だけですごすのはもったいない。ここはぜひとも正月あたりからミニシリーズの深夜枠を。
 と思うのは私だけではないはず。真下ファン皆の願いです。
 まあ、ハードワーカーの真下監督のことですから、もう動きだしてるんじゃないかな。期待して待ちましょうか。とりあえず。

 こちらはひとまず、冬コミシフトですねーこれからは
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2005年10月15日

ツバサ・クロニクル第25話「第一部・完/の意味」

 というわけで、次回本当におしまいのようです。4の倍数でオリジナルストーリーが続いてきたこれまでだけど、24話ではなくて26話がオリジナルストーリーなのですね。以前ご指摘をいただいたとおり、タイトルにカタカナが入っていない場合はオリジナルと。あ、本当だ。

 山形映画祭の合間に会場近くの本屋さんで「ツバサ」原作本の閲覧用見本を置いているところを発見、映画の合間にプチプチとチェックしました。たぶんこのへんの話は次の冬コミでくわしく書くことになると思いますんで、あまりくだくだとは申し上げませんが、予想以上に表層的なストーリーと台詞は一致していて驚きました。

 いや、というより、これほど台詞が細部まで一致しているのに、まったく違う印象を受けるというこの事実。真下の演出の個性と力技を感じずにはいられませんでした。注意深く細部を見ていくと、非常にささいな細部を変更しているのです。ところが、これが全体としてみると大変に大きな違いとなってくる。

 たとえばジェイド国の「この国の者は沈黙を美徳とした」という台詞。これが原作では存在しない。これがあるかないかで、ミステリとして成立するかしないかに大きくかかわってくる。やはり原作はミステリとして成り立っていないんですね。最後にダラダラと説明しちゃってて。そのへんの細かい話はまた、冬コミで。

 それにしても、非常に読み解きがいのある映像を残してくれましたね。ここまではきっちり原作通り。原作はただ単に次の国へ行くんだけど、アニメ版は「第1部・完」的なオリジナルエピソードが付け加えられることになるようで。これが予告を見るかぎり、相当にイヤミな内容に仕上がっているみたい。ああ、いよいよ明日。うーん楽しみです。
posted by てんちょ at 02:34| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(1) | ツバサ・クロニクル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月03日

ツバサ・クロニクル第24話「宴の破壊」その2

 というわけでBパート。えーと。ほとんど言うことがありませんねえ(^^;

 ただ、気付いたことを一点。
 真下は、結構設定のムチャさに対するイヤミをセリフでちらつかせてます。

 「どうやってゲームの世界を実体化させているのでしょうか」
 普通、SF的世界に魔法を同居させると「なんでもあり」になってしまうので、避けることが多いです。魔法を登場させるにしても相当に法則性を全面に出して力を制限しないと世界が破綻してしまうのですよ。バーチャルゲームというSF的設定を使いながら、
「羽根の力」
ということですべてを説明しようとするCLAMPは相当強引。ある意味でルール違反ですらあります。

 「ここは現実の世界ですが、ゲームの中の力が通用するでしょうか」
 なんという醒めたセリフ(^^;原作の方にこのセリフがあったかどうかしりませんが、かくも強調した使い方をするとは真下も人が悪い。そう、外でゲームの中の力が通用するわけがない。

 となると、散々引っ張って第1シーズンのクライマックスになるであろうこのエピソード、真下がどのようなまとめ方をするか、まずは次回を注目、というところでしょうか。
posted by てんちょ at 23:50| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | ツバサ・クロニクル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月02日

ツバサ・クロニクル第24話その1「宴の破壊(^^;」

 えー家族サービスと家事分担と仕事の合間をぬって「ツバサ・クロニクル」見たんですが、Aパート終わったところで出勤時間が来てしまいました。てなわけで、本日は前半のみの総括。若きオタクのみなさん、家庭を持つ時はよく考えてからにしましょうね(^^;

 前日の「絶対少年」のコメント欄で、ポール・プリッツさんが怒り狂っておられます。まあそれも無理はないかなーという今回のオチ。私はウッカリHPで今回のストーリーを読んでしまったので、驚きはしなかったんですが、知らなかったとしたらどうなったかなあ。うーん難しいところです。
 ただこれで「桜都国のバカバカしい設定が伏線に転化できる」とCLAMPのおばちゃんたちが考えているとしたら、
「それは少し安直にすぎるんではないか」
とイヤミのひとつも言いたくなりますが。

 ただ、私としては、まったくの偶然の巡り合わせではありますが、「.hack」「MADLAX」「ツバサ・クロニクル」と三作続けてバーチャル世界を扱う作品を手がけることになった真下の演出方法に純粋に関心がありましたので。オリジナル作品である「MADLAX」は、さすがにオリジナル作品だけあって、非常に考え抜かれた演出が施されていました。「.hack」に関しては、「.hack」以前・以後という表現がふさわしいほどにバーチャルゲームを題材にした表現のあらゆる可能性がやり尽くされていましたから。何しろ「ログアウトできない」という意表を突いたアイデアの後には、まさしく何もできません。「MADLAX」のように抽象性を高めた表現でもなければ、付け加えるものは何もないでしょう。

 そのあたり、「ツバサ・クロニクル」はかなり臆面もないようで。征史郎が「虚構で現実を浸食する」というネタは陳腐だし、「.hack」のヒタヒタとした虚構の侵略に比べればあまりにも粗野で単純。

 そのあたりは真下もよく分かっていると思うので、クライマックスに向けていろいろと意地悪な仕掛けをしてくると思うんですよ。それは、少なくとも後半を見ないとわからないなあ。残りはまた明日。
posted by てんちょ at 20:59| 大阪 ☁| Comment(2) | TrackBack(1) | ツバサ・クロニクル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月26日

ツバサ・クロニクル第23話「宴の始末の支度」

 公式HPを久々に開いてみました。本当に26話で終わりなんですなーこうなると第1部完という形の中途幕引きであるのは間違いなさそう。ただ、次回のストーリーがまったくバレバレなので、ストーリーを知らない方は開かない方がよいかも。原作読んでない私としても、ちょい損した気分です(−−;

 それにしても、後番組もなく、いきなり10月からはリピート放映ですか!
「枠は押さえておきますから、監督、早めに続きを作ってください」
というメッセージがアリアリです。何かよくわからないけど、本当に真下監督は、NHKに気に入られてしまったようです。視聴率はどんなもんかしりませんが、予算も納期も絶対に破らない職人監督は、NHKにとってもありがたい存在ということでしょうか。

 真下監督、これはチャンスですよ。第2シーズンは、メ一杯好き勝手に本来の前衛ワールドを展開してくださいまし。どうせ逃げられないなら好き勝手やるのが吉。支離滅裂な劇場版を見るにつけ、このぐうたらでいい加減な原作をうまく制御できるのは真下耕一をおいてほかにはなさそうです。やはり「真下」ブランドでなくては無理のようですね。監修に下がってビートレの若手にバトンを渡す手もなくはないですが、どうせならメジャーの大舞台で大芝居を打っていただきたい。前と言ってることが違う?気が変わりましたごめん(^^;

 「.hack」といい「MADLAX」といい、今回のこの終盤といい、最近の真下は結構サイバーな展開になる傾向がありますね。監督の好みというよりは、巡り合わせなんでしょうけど、この手の話になると俄然演出がイキイキしてくることも確かなので(笑)、ま、第1シーズン最終盤、期待して結末を待ちますか。

 第2シーズンまでには、「アヴェンジャー」程度の小品は引き受けてもいいんじゃないかなーむしろそっちが楽しみ。(もう決めてる人)
posted by てんちょ at 18:17| 大阪 ☀| Comment(2) | TrackBack(1) | ツバサ・クロニクル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月18日

ツバサ・クロニクル第23話「宴まだ半ば」

 えー日が変わったところでもう一本。遅い夏休みがようやく取れたので、本日から6日間、家族サービスを兼ねて豪州に行ってきます。しばらくお休みとなりますがご容赦を。帰国は23日だけど、夜遅いので、次は24日かなあ。

 というわけで、大急ぎでエアチェック進めております。何ですか。まだ終んないよ。桜都国篇。そんな大層なエピソードか?これ。どうやらこのまま最終回になってしまうのかな。まあ、それはそれでしゃあないかなあという気分になりつつあります(^^;

 ポールさんが推理するとおり、鍛錬を重ねた小狼君がひとまわり成長して、星史郎を倒して、第1部・完かな?まあ、第2部は、連載が終るまで待って、ゆっくり始めていただければ、間に真下の新作ももう一本楽しめることになりますし。ゆったりスケジュールでお願いしますよNHKさん。

 今回は「鬼」に関する情報を手に入れようと調査を進める小狼君。やはり「鬼」は公共事業でありました。初めて「モンティパイソン」みたいなお役所風刺的な表現が出てきました。たぶん原作ではもっとねちねちとお役所風刺ギャグをやっているんでしょうが、それはアニメでやって面白いもんじゃないとスルーしてしまうのが真下演出。むしろ、役場の窓口係の無表情に薄気味悪さを付け加えてしまうのが、シリアス重視の真下流でしょうか。

 役所で何とか聞き出した情報を手がかりに「ドルアーガの塔」みたいな所に登る小狼たち。どう考えてもCLAMPはゲームを念頭に置いていそうなのですが、まったくゲーム臭さを感じさせない真下演出。「内輪ウケなんか無視」と徹底してコミカル要素を取り除いていく真下の意地悪さがかえって小気味よいです。

 サクラたちの店が星史郎の襲撃を受けたところで以下次回。個人的には、ファイとモコナが「いい感じ」になってたのも気になるんですが(笑)
posted by てんちょ at 01:05| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | ツバサ・クロニクル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月11日

ツパサ・クロニクル第21話「宴の支度」

 ぼちぼち終幕が見えてくるはずの第21話。いよいよ20話台に乗ったわけで、風呂敷の畳み方も気になる頃合いではあるんですが…どう終わるのか、まったく見えない第21話でありました。うーん、これは適当なところで「彼らの旅は続く…」と切ってしまうパターンかな?

 それはそれでかまわないんですが、真下が続けて第2シーズンも担当するかどうかが気になるところ。今までほとんど休まずに走り続けてきた真下ですから、今のところ新作の発表がないということは、やるんでしょうか。若手に譲ってもいいから、第二シーズンは蹴ってほしいなあ。やはりオリジナル深夜枠のカルト作品を手がけてこその真下ですから。
 ただ「絶対少年」みたいな難解めの作品が土曜日朝からNHK衛星で放映されてしまうということは、真下にも目はあるかなと思います。「絶対少年」の後番組、真下にやらせてみませんか、NHKさん。「ツバサ・クロニクル」はNHK的には好評なようですし。

 とかいう話も頭をよぎるわけですが…そんな中での第21話。皮肉のつもりで
「鬼は公共事業では」
と言ってみたんですが、マジでそんな展開ですよ。「謎の男」はやっぱり星史郎だし。
なんか桜都国編あと2回ぐらい続きそうなんですが。

 そうすると即座にエピローグに突入?
posted by てんちょ at 19:21| 大阪 ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | ツバサ・クロニクル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月05日

ツバサ・クロニクル第20話

 今回は「4の倍数」なので、たぶんオリジナルストーリー。蟹男やまさよし君が出てきたり、遊びの要素も多く、結構軽いエピソードでした。桜都国にいるままですから、あんまり凝ったストーリーは期待できません。まあ、演出方針としては妥当なところでしょうか。個人的には桜都国篇、さっさと終わらせてほしいんですが。

 まあ、時にはこういう息ぬき的エピソードもありかな。武器屋の親父役で八奈見乗児=ボヤッキイが登場。「ドミニオン」のブアク、「無責任艦長タイラー」のキタグチ医師と、よく考えたらこの人も真下版の声優さん。また一人登場しました。

 小狼君は刀を使うための訓練中。片目のハンデを克服するために、飛び石の上で礫を避けるトレーニングは、視覚的にもスピード感があってなかなか魅力的。少ない労力で最大限の効果を挙げる真下演出の本領発揮というところでしょうか。

 前回は「歌が看板」でしたが、今回はサクラの歌が「看板」。うーん、牧野由依嬢、声優より歌の方がはるかにうまいですね(^^;なかなか聞き応えありました。なんかまるで別人なんですが。いや、催眠状態とかそういうことでなくて。ピアノの音でトランス状態になったサクラの眼は、どこかレティシアみたいな感じでしたけど。

 それはそうと、最後になって突然「.hack」みたいにSF的なショットが唐突にはさみこまれて混乱のままに終了。こういう「わかりにくい」編集は真下流の演出の持ち味なので実は結構「おっ、いよいよ来たか」とうれしかったんですけどね。次回以降のエピソードが楽しみです。
posted by てんちょ at 23:26| 大阪 ☁| Comment(3) | TrackBack(1) | ツバサ・クロニクル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月28日

ツバサ・クロニクル第19話「見せ場は歌」

 まあ、みなさんお感じになられたことと思いますが、今回の見せ場は酒場とカットアップのソングシーン。軽薄なアイドルソングではなく、シックなジャズ調で聞かせるあたりはさすが音の演出家・真下というところでしょうか。まあ別にストーリー上は何もこんなところにこだわらなくてもいいんですが、ストーリーが頭を抱えるほどつまらない以上、せめて視聴者を楽しませようという真下の心意気を感じます。心憎いですね。梶浦嬢のジャズ基調の音楽も、華やかなフルオーケストラ主体のこれまでとはうってかわって、くすんだテイストがなかなかイカしてます。

 変異鬼との闘いシーンでは、スピード感あふれる(しかもあまり枚数を食わない)工夫された演出に感心させられました。このへんもさすがの職人技ですね。手裏剣・銃・剣と短いショットでパンパンパンとつないでいくと速度が生まれ、確かに闘っているように見える。相手の鬼が絡まなくても。

 それはそうと、高いところで小狼たちの闘いを冷ややかに見物している「謎の男」が登場。またかよ〜CLAMP!このパターン、もう飽きたんですけど(^^;何とかならんもんか。まあ真下もさすがにうんざりしたと思うんですが、そのまんま登場させているところをみると、やっぱり今後に深くからんでくるんだろうなあ。不本意ながら、やむを得ず、というところでしょうか。今後の悪意ある引用とCLAMP的記号の解体を強く期待しております。

 さーて、これまでの法則通りなら次回はオリジナル。あいかわらず桜都国に居座っているようですが、これまでの真下のスタイルなら、必ず何かを仕掛けてくるはず。何をしでかすか、ここは注目して待ちたいと思います。
posted by てんちょ at 23:01| 大阪 ☔| Comment(2) | TrackBack(1) | ツバサ・クロニクル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月25日

ツバサ・クロニクル第18話

 高校野球で長らくお休みだった真下版「ツバサ・クロニクル」もようやく再開。劇場版をみて改めて真下版の見事さを再認識しました。

 ストーリー的にはかなりイタいのですが、これはCLAMPのおばちゃんたちの責任なので真下にはどうしようもありません。真面目に考えたら噴出しそうなバカげた設定の中で、あえてシリアスを貫き通す真下の気概にここは拍手を。

 特に今回は、「関係性を奪う契約」の残酷さがきっちりと描かれ、小狼君の喪失の哀しみが胸に突き刺さります。いや本当、サクラともう一回仲良くなれたらOKとか、そういう甘い認識は完全に打ち砕かれます。失われたものは決して取り戻せない。それでも自分の大切な人を守るためには前に進み続けるしかない。得意のシリアス方面に演出を絞り込んだ真下の戦略は見事に当たったというべきでしょう。

本当、CLAMPはこの作品をどう終わらせるつもりなんでしょうね。真下がテレビ版を通して語っているように、設定から考えればすごく残酷で苦い物語であるはずなのに、マンガ版の呑気な漫遊旅行めいたノリはいったい何なんでしょうか。まさかマジで
「記憶は戻らないけど…わたし、また小狼君のことが好きになったの。またサクラ、って名前で呼んでくれる?」
とかイタい結末じゃないだろうなあ…

 まあサクラが記憶を取り戻したら全員が(伏線もなく)突然不幸になる、というCLAMPらしい陰湿なオチも考えられないではないですが。そうなるとあの能天気さには何の意味があったのだとますますイヤになるので、とりあえずそれは考えないでおきます。

 まあ真下の方はCLAMPの意向などとっくに見切って、その先に進んでいるはずです。空虚な達成感、苦い余韻、それでもひとすじの光筋が見えるものであることを祈りつつ…ともかくも、もう残りあと3分の1。そろそろ風呂敷を畳む頃合いです。真下の演出技に期待しましょう。もうそろそろ、ぼちぼち出てきます。

 うちの杉山君が言ってる通り、「あの砂時計は何なのか」というのが、重要なポイントとなるはず。何で「クロニクル」なのか、というのも、そこにかかわってくるでしょうね。
posted by てんちょ at 16:05| 大阪 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | ツバサ・クロニクル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月23日

ツバサ・クロニクル劇場版「鳥籠の中の姫君」

 ツバサ・クロニクル劇場版「鳥籠の中の姫君」。コミケでつまらんという前評判は聞いていたんですが、それでも公開直後に行ってまいりました。ファンの忠誠心というよりは、イヤなことはさっさと済ませようという予防接種的なノリ(^^;。そもそもCLAMPファンじゃないし。まあ上映時間30分、と聞いた段階でまったく何も期待できないですよね。

 でも見に行ってよかったです。真下のテレビ版がどれだけよくできているか実感させられましたから。劇場版は押井守を擁する「プロダクションIG」の制作ですから、技術的には優れているはず…と思っていたのですが、たくさん描けばいいってもんじゃないだろう(^^;もー細かいところまでムダに動く動く。酔いそうになりましたよ。しかしそれでいてフニャフニャとした寝ぼけた作画。何これ。後でテレビ版のシャープな線に感動しましたよ。

 アニメは作画枚数ではなくて演出で良し悪しが決まるってことを実感しました。やはり動きがきっちり管理されていてメリハリがないと、感動は生まれない。真下が得意とするシリアスな雰囲気作り、というやつも枚数とは無関係。というか枚数はいらないのです。どうせなら止め絵のクオリティを上げたほうがいい。アニメーションはどうかしらないけど、日本固有の「アニメ」ってのはそういうものでしょう。

 ストーリー的にもかなりムチャで、この国がなぜ鳥籠の中にあるのか、なぜ王は国を闇で覆おうとしているのかぜんぜん分からない。真下みたいに強引な説明でも、何かこちらの想像力をかきたててくれるような説明ならいいんですよ。工夫のしようはあると思うし。それが演出家の役割というものでしょう。この作品には、そもそも演出というものがまったく存在しない。

 友世が「世界を閉じるための鍵」という設定はまあ分かるんだけど、友世の身体を本当に物理的に鍵穴に入れて回すなあああっっ。誰か止める人はいなかったのか。笑ってしまったではないか。

 併映の「HOLIC」は1時間…どっちつかずというのはこういうことを言うんでしょうか。これなら「HOLIC」オンリーで90分のほうがまだまし。ツバサとストーリーがリンクしていることを盛んに宣伝してますが、これはほんのオマケ程度で、あんまり威張れるようなもんじゃない。真下ならどうしたか。二つの作品を切り刻んで1本の作品にまとめあげちゃったんではないでしょうか。で、全体としてみると極めてややこしいけどまとめて1本になっていると。そっちの方が見たかったなあ。

 プロダクションIGのみなさんは技術者集団だけに、まじめなんでしょうね。CLAMPの原作のギャグ場面のクズレ絵までしっかり中割りして作画してしまってる。しかし静止画としてのマンガのコマならそれなりにメリハリとなるデフォルメを全部まじめに中割りしたら、ワタヌキ君が軟体動物のようにグズグズになってしまいました(笑)

 「そして誰もいなくなった」ばりのミステリアニメというふれこみだったけど、特権的な主人公が最後に一方的に説明して終わりという構図はいかにもCLAMPらしい。こうなるとやはり、テレビ版ジェイド国篇の本格ミステリぶりは真下の手柄なんだろうなあ。
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2005年08月05日

「ツバサ・クロニクル」オリジナルは4話おき

 「アニメージュ」投稿常連の時代に出会った仲間たちとこのブログで思わぬ再会を果たしてしまったりしている昨今、ひさびさに「アニメージュ」を手に取ってみました。我々の読んでいたころと比べるとかなり大人向けになっているなーという気もします。そりゃまあそうか。アニメを見る層自体が高年齢化してしまっているから。

 で、今月号に書いてあったんですが、「ツバサ・クロニクル」のオリジナルストーリーは4話おきに設定されているんだとか。なるほどなあ。かなり真下が構成に気を配っているのがよく分かります。ていうか、CLAMP的なタルいストーリー展開を寸断する悪意を感じるのは私だけでしょうか(^^;

 で、4(サクラ徘徊)、8(地獄めぐり)、12(無人の世界)、16(コロシアム)という感じですか…4〜12は他の部分のエピソードをつまみ食いしている部分もあるそうなんですが、16はまったく完全のオリジナルなんだそうで。そうすると、ポール・ブリッツさんの推理が生きてきますね。
http://tenchyo.seesaa.net/article/5406183.html
どうみてもやっぱりイヤミだよなあ…これ。CLAMPに対する。

 そうすると、真下がどういう風に最終回を迎えさせるか気になってきます。残るオリジナルは18、24…ったって、原作は完結していないんだから24から26まで一気にオリジナルになるしかない。ウエットで陰湿なCLAMPのオチと対極の超ドライで醒めたオチを期待しております。
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2005年08月01日

ツバサ・クロニクル第17話

 今回は絶対原作付き。間違いない。
 桜都国とかヌカして到着早々メイドさんがお迎えしてくれるなんてタワけた設定、絶対に真下には思い浮かびません(^^;ストーリー的には今までで最も能天気なもので、真面目な人なら怒り出すこと間違いなし。コメディとしても面白くはないし。困ったねえ。

 ただ真下は、例によってそのへんのバカっぽさを悪意を持ってえぐり出すように演出していますので、そのへんの意地悪さをニヤニヤしながら見るのが良いのじゃないでしょうか。

 今回最大の問題は、小狼君の片目が義眼だという設定。これはドキっとしましたね。誰も義眼だとはまったく言わないのですが、誰が見ても明白であるように演出が施されている。このへんは真下らしいなあ。ハンディをかばいつつ、悲壮さを背負って闘う寡黙な少年。うーん、ハードボイルドじゃありませんか。片目のハンデを出さないために編み出したのが足技だという考え抜かれた設定も真下らしい。

 ところでこれ、原作にある設定なんでしょうか。たぶんないんじゃないかな。少なくともここでこんな形で出てくるもんではないでしょう。ぜんぜんCLAMPらしくないし。CLAMPの場合は「東京BABYLON」の征四郎みたいなのがいい例です。何の意味もなく盲目になって、それが後味の悪さ以外の何の意味もないとかね。

 今回のシリーズ、何かストーリー的にはつまらなそうなので、早く終っていただきたいですね。原作ストーリーのつまらなさは、真下にはどうにもならんもんなあ。さっさと飛ばすに限ります。
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2005年07月27日

ツバサ・クロニクル第16話「世界はわからない」

 意外や意外、今回は1話だけで終わってしまいました。羽根が見つからなかったところをみると、ひょっとしてオリジナルなのかな?まあストーリーは大したことないごく単純な話です。でも、なかなか小粋なところが捨てがたい。

 小狼君のハードボイルドな側面が非常にくっきり出ていて、小粋なストーリー展開とぴったりかみ合っている。ベストストーリーというわけではありませんが、こんなのもシリーズ中にはあってもいい。だんだんシリーズにメリハリが効いてきました。

 今回のストーリーは、ほとんど競技場と近くの小屋だけで展開します。つまりこの世界がどんな所なのか真下はまったく説明しないし、そもそも説明する気もないでしょう。さまざまな世界を旅する時には、いつもその世界の全体像が分かるわけじゃない。漫遊の旅でもないんだし。だから、こんなエピソードも十分にアリです。

 このシリーズがスタートした時から、成功の鍵はどれほど「西遊記」から遠ざかることができるかだと考えてます。CLAMPのおばちゃんたちは、自作のテーマパークの中を西遊記風に旅させたらいいんじゃないかと単純に考えている節がありますが、今まで散々やり尽くされてきたそんな話がおもしろくなるはずがない。

 だから、原作よりずっとシリアスな展開にして能天気さを排除した今までの真下の演出方法はまったく正しいし(あ、中華街編はなくてもよかったかな)、だんだんエピソードが短くなることで濃密感とスピード感を高めていく手法もなかなか巧妙。そのうちAパートとBパートで世界2つ、というのも見たいもんです。

 ストーリーのコミカル部分は完全にモコナに背負わせてます。でも、おかげでモコナのキャラは原作よりぐんと立ちました。「モコナ108の秘密」なんて、結構楽しい。あちこち思いがけない部分に出てくるんで、「おー」と感心してしまいます。

 あ、そうそう。今回はコロセウムでの格闘競技です。ジャンプ的世界なら、何話も使って延々とバトルを描くんでしょうが、「もういいよそんなのは」ってところでしょうか。真下の見解は。描き方は冷たいですが、バトルシーン自体は短いながらもリキ入っていてなかなかです。
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2005年07月17日

ツバサ・クロニクル第15話

 さて解決編。いやー考えていた以上にミステリとしてキレイに終わりましたね。謎解きは極めて理路整然としており、強引な部分もない。証拠固めも無理がないし、何より小狼君が犯人を疑ったポイントが非常に些細だけど決定的。あっ、そういえば、という感じで。

 登場人物はそれほど多くはないので、犯人を当てるのは実はそんなに難しくない。実は私も当たりました。14話の真ん中あたりまで見たら、だいたい見当はつくはずです。ただ、CLAMPの世界の中に正統派ミステリが埋め込まれているというのはとても驚きです。それ自体がひとつのトリックといってもいいでしょう。CLAMPの作品はたいていが特権的な主人公によって天下り的に物語を強制終了させられてしまうことが多いからです。CLAMPのおばちゃんたちは、どう考えてもミステリが好きとは思えない。

 でもこのアニメ版は、期待以上にミステリへの愛にあふれ、構成は意外性に満ちていました。原作版を見ていないので何とも言えませんが、やはり真下の力が大きいと思った方がよいのでしょうね。もし表層的なストーリーがアニメ版に近いものだったとしても、ミステリを成立させるために大きくものを言うのはやはり演出だからです。

 前回も申し上げましたが、アニメとミステリは本来とても相性が悪い。というのはミステリはロジックであり、それ自体が膨大な情報で成り立っています。しかし、アニメというものは描き絵という制約の多い表現で組み立てられます。情報を大幅に削ぎ落とさないと成立しないわけで、ミステリを成立させるのは至難の業。
 「金田一氏少年」や「コナン」のように、やたらダラダラと長い描写が続いたり、説明が駆け足になったりしてしまいがち。

 ところがこの全3話のエピソードは、それほどセリフが多いわけでもなく、誰かが延々と説明するわけでもない。それなのに各シーンが見事なほど論理的に結びついて、謎解きに奉仕している。奇跡のようによくできているんですよ。黒鋼がハンドル壊してしまったところとか、「えっそんなものまで伏線になってるの」って感じですからね。

 13〜15話のこのシリーズ、第1話、第12話と並ぶ屈指の傑作エピソードとなりました。この先も、願わくば、こういう質の良いエピソードでありますように…

 あ、そうそう。この15話、初めて国名が出ました。最後に唐突に。なんでだ(^^;
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2005年07月12日

サントラCD買いました

 みなさんはもう入手されましたか。「ツパサ・クロニクル」サントラCD。賛否両論ある本シリーズですが、このサントラは文句なしにすばらしい。第一話で私を奇行に走らせるほど(笑)とてつもない完成度を達成した主役が、ここに収録されている壮大な合唱曲。近所迷惑覚悟で大音量で聞くべし!(^^;

 Futur Soundscapeというサブタイトルは実にかっこいいですねー第二巻も楽しみです。ただ、せっかくの初回限定版だってのに、オマケは中国製の「サクラの羽根」だけ?横長ジャケットはかっこいいんだから、スカスカの箱の中に通常版と同じCDプラケースが入っているというのはいかにも興ざめ。別にオマケはいらないから、本体を横長紙ジャケットにしてほしかったですねえ。次回は頼みますよ!

 amazonのユーザー評では「マンネリ」という評価がチラホラ見られますが、みんな何を聞いてるんでしょうね。確かに「MADLAX」とやや近いテイストの曲はいくつか見られるんですが、黒鋼の和太鼓サウンドなんて新機軸だし、スケール感をねらった奥行きのある合唱曲の組み立てはさすがというほかないです。
 そして、何よりも聞きどころは、真下の言語的な使用方法。梶原サウンドのフレーズをいったん小節レベルまで解体して、独自の意図のもとに複雑に組み立てるスタイルは彼ならではでしょう。一時期ちょっとヤバくなりかけましたけど、本当におもしろくなり始めてます。見るのやめちゃった方も、そろそろ戻りどきですよ。
posted by てんちょ at 23:23| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ツバサ・クロニクル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月10日

ミステリの手触り

 「ツバサ・クロニクル」第14話は、意外にもミステリタッチで楽しませてくれました。最初から最後まで「ミステリ」という言葉は一度も出ないのだけど、今回は「魔法が廃れてしまった世界」ということで、主人公たちは「消えた子供たち」について、合理的な解決方法を探さなくてはならなくなります。まるで京極夏彦ですね(^^;

 「うる星やつら」や「パタリロ!」ではよく30分読みきりのミステリストーリーがありました。残念ながらみんな良質の出来栄えではありませんでした。それをみるにつけ、アニメとミステリはそりが合わないのだなあと、しみじみ実感したものでした。どうしても説明的になってしまったり強引になってしまったりするのですね。

 ところが今回は、実にうまくまとまっている。事件の発端にあたる部分を前回ですべて語り切っているので、今回は「証拠集め」から「犯人判明」まで。しかも強引でもなく一応納得できる手がかりと意外な犯人がわずか30分で示されます。短時間で実にコンパクトにまとめられており、まるで良質の短編ミステリの味わい。次回は犯人の告白と事件解決ですね。実にきびきびとムダなく美しい。ブヨブヨと5話ぶんも膨張した中華街篇のつまらなさがウソのようです。うーん。こうでなくちゃ。

 古い伝承を利用した犯罪、因習に支配された寒村、複雑な人間関係とまるで横溝正史もののような展開。CLAMP原作で正統派ミステリがあるとは思わず、その構成自体にとても驚かされました。原作ではどうなっているんでしょうか。でも、もともとがミステリ風の構成とはとても思えないですねえ。もちろん真下がミステリをやるというのも驚きで、あくまで真下らしくほとんど説明的せりふのないままにきちんと合理的解決を導いているのだからお見事。

 小狼君がクールな名探偵ぶりを発揮し「オレは誰のことも疑いたくない」「事実のかけらを集めてから結論を出す」と曇りのない目でコツコツと証拠を集めていく姿にはほれぼれさせられました。久々にエキサイトさせられました。必見です!
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2005年07月06日

ツバサ・クロニクル第13話

 さて、また新シリーズ。とにかくもう、絶対に国名は出さないと。こうなったらもう、意地ですね(笑)今度は寒い国ってことで、ドストエフスキーのような雰囲気での開幕です。主人公たちが近づいたら村人がバタバタっと扉を閉めてしまうというのは、黒澤明の「七人の侍」みたいな感じもありますが。まあこれは股旅ものの宿命。どうしても似てしまう部分はありますよね。でも、雪国で窓開けっぱなしというのは変じゃないか?

 CLAMPてばとことんコスチュームプレイですね。前回の真下オリジナル篇みたいな「ちょっと妙な話」というのは、できないんだろうなあ、やっぱ。
 
 まあ、それはそれとして、ガラっと雰囲気変わって前の中華街よりは数段いいです。そしたら、雪の女王みたいなのが登場して、そのキャスティングは島本須美!真下番としては「Avenger」の女神ウェスタ役が記憶に残るわけですが…やはり要所要所には真下番の声優さんを配してますね。

 ハメルンの笛吹きみたいに子供たちを連れ去ってしまう謎の女の役なんですが、どこか彼岸めいた姿でふわふわとはかなげな感じ。どうみてもそんな悪いことをしそうには思えないんだけど、実際に子供を連れ去るところをサクラに目撃されてしまいます。なぜかすごく悲しそうな顔つきで
「あなたを待っていた」
といいながら、サクラも拉致ってしまう女。なぜか悪人らしさは全然なく、むしろカリスマ的雰囲気すら漂わせているけど、でもどこか影もある。中華街エピソードよりははるかに複雑な内容のようで、期待が持てそうです。この屈折した女のキャスティングに島本須美を充てるセンスはさすが真下って感じでしょうか。

 しかし折り返し点で羽4つめって、本当にこれ26話で終るんでしょうか(^^;
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2005年06月30日

オリジナルの妙味

 ずいぶんと先だ先だと思っていた「ツバサ・クロニクル」サウンドトラックCD発売も、気が付けば何と一週間後ですか。慌てて予約してきましたよ。やっぱり初回特典版でないと悲しいですもんね。…って、「NOIR」のサントラ初回特典版が買えなかった者の悲しい叫びかも(^^;あれはずいぶん部数が少なかったみたいですからねえ。持っている人は自慢できますよ、きっと。

 気が付けば最近は原作付きアニメばっかり見てます。あ、「絶対少年」は違いますが。一個だけだから特にそう思うんでしょうかね。「Loveless」は非常に出来がよかったけど、先のストーリーを知ってしまっているというのはちょっとさみしくて…って、えっ!たった12話で終了?そんなあ。原作のストーリーまだ半分以上残ってるのに。

 まあ、オリジナルだとそういう切ない気分もなくて(^^;まったく手がかりなく先が分からなくてドキドキする感覚が楽しめるというのはオリジナルものの妙味でしょう。そのぶん、絶対にエアチェック失敗できないから、毎週、本当に緊張しますけどね(家族にはあきれられてます)。「MADLAX」の時なんて本当にピリピリしてて、仕事の都合上帰宅は深夜になることが多いので、無理してでも深夜1時半に間に合うように帰ってきて、ちゃんと録れてるのを確認してホッとしたり。野球で玉突きが起きないかは本当に気を使いましたよ。テレビ大阪は、野球が押すと直後の番組をすっ飛ばす仕組みを取っているようなので、結局30分繰り下げの悲劇は味あわずに済みましたが。

 さて、明日から7月。何か新番組はあるんでしょうか。えっ、「かみちゅ」?そんなのあるの?大阪は7月2日からか。うーん、とりあえず見てみます。
posted by てんちょ at 15:59| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ツバサ・クロニクル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月28日

ツバサ・クロニクル12話

 2日も休んでしまい、申し訳ない。実は久々に泊まり勤務をおおせつかりまして、明けはグッタリ。もうそれどころじゃなかったです。うーんトシですかね。昔はもうちょい楽だったんだけどなあ。

 それはそれとして。土曜日の決まりものがたまってますんで、スピーディに行きましょう。今週もやはり「ツバサ・クロニクル」から。どうやら、今回もアニメ版オリジナルのようで、真下節が強く感じられました。

 何しろ今回は「人がまったくいない世界」ですよ。CLAMPがそんなものを思いつくとは思えない(原作にあったらどうしよう・笑)わけですが、演出はさすが真下、って感じでした。並みの演出家だったら途方にくれるよなあ。

 人のいない世界には湖があり、底から強い力が感じられる、というわけで小狼とサクラが潜ってみたら、水底にミニチュアのような小さな都市があった、という人を食ったような展開。しかもその都市にも人はいない。何かポカンとしてしまうような話ですよね。前回みたいな股旅ものよりは、こういう「山海経」みたいな驚異譚の方がずっと好みです。

 イタリアの作家でイタロ・カルヴィーノという人がいるんですが、彼の最高傑作とされる「マルコポーロの見えない都市」(河出文庫)を思い出しました。マルコポーロが、元の皇帝フビライ・カンのために世界各地の奇妙な都市の話を語って聞かせるというそれだけの話なんですが、「こんな変な街がありました」という感じの短いエピソードが延々と続いていくと、かえって奇妙なリアリズムが生まれてくるんです。尻切れトンボなぶん、想像力を刺激せずにはいられないんでしょう。

 物語は常によりリアリティを獲得しようとして長く長くもっと長くと進化してきましたが、果たして進化の方向はその一方だけだったのかどうか。ひょっとしたら、もっと短くする手もあったんじゃないのか。そう思わせるエピソードでした。

 じっさい、このエピソードは、次回に続かず単発。その特異性は注目に値します。

 ところでこの回、小狼もサクラも服脱がずに泳いでますが(^^;ツッコミたいと思った方、あきらめてください。これが真下です。水の中でケープがはためくとキレイだろう、と真下はそういうことしか考えてませんから。まあ、その点では透過光を生かして見事な画面づくりなんですけどね。
posted by てんちょ at 23:04| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | ツバサ・クロニクル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする