ニコニコ動画配信とサンテレビ放映がほぼ同時に終了。最後ぐらいはとサンテレビで視聴してみました。
ちなみにニコ動版は、タイトル下の解説文で最後まで完全に語り切る衝撃の「もろすじ」仕様なので、視聴にはご注意を。これに対してゴールドライタンはたった一行だけで、何の違いなんだろうと気になる(^^;
全体を通してみると、リュウたちメカ機動分署の三人の成長物語としてよくできていたなと思います。最初はやたらすべったり転んだりする落ち着きのない連中でギャグも面白くなかったからなあ。ちなみにギャグ自体は最後まであまり面白くありませんでした。まあ、途中から三人はあまりドタバタしなくなって落ち着いてくるので、ギャグの印象はほとんどなくなってくるんですが。
これに対して最初から最後まで異様に面白いのがジダンダで、最終回でも大きな見せ場を作ってくれました。でもこれ、田中真弓さんの演技が面白いんですよねあくまで。田中さんが少年じゃなくてブ男をやるという、過去にも現在にも見たことのない独創的な配役がハマったというほない。
そしてネクライムの連中は最初から最後までシリアスにキメてて、これは非常にすばらしかった。過去にも何度か触れてますが、真下の天性の才能はやはりシリアス。雰囲気を盛り上げるのうまいよなあ。それに、まとめて見ると玄田さんのウルフとか、最初はエキストラに近い設定が、本人の演技で膨らまされて、どんどんネクライムの中枢に駆け上がっていきましたからね。スティンガー隊は名無しの戦闘員のはずが、みんなキャラが立っていきました。声優にも恵まれましたね。しかしネクライムではなんといってもルードヴィヒの圧倒的な存在感が素晴らしかった。塩沢兼人、惜しい人を亡くしました。本放映でもルードヴィヒの人気が圧倒的だったそうで、だんだんルードヴィヒの国盗り物語と化していくのは終盤、少々バランスが悪かったかも。フューラー総統があまり悪っぽくなくなってしまって、49話があまり盛り上がらなかったのはなんとも残念。
今のように最初から一年間かっちり方針を固めて放映に挑むということはできなかった時代なんでしょうね。スポンサーの意向や視聴者の反応を番組に取り入れていかなければならなかったのだろうし。それはそれで臨場感を感じられる画面づくりには成功している。しかし全体としてこうしてまとめてみると散漫な印象も受けるわけで難しいところですよね。そのあたりの経験は後の作品に生かされていくことになります。
しかしこの最終回、どう受け止めたものか。一種の読者サービスなんだろうか。個人的にはジタンダが見られただけで十分満足ですけどね。まあ何にしてもニコ動とサンテレビに感謝!次はロビンフッドたのんます。
2013年03月21日
2013年01月03日
「ウラシマン」サンテレビで1月10日から
なんとなんと今更サンテレビで放映開始ですよ!既にニコ動放映は折り返し点を過ぎているんだけど…
10日以降毎週月〜金曜 7:00-7:30
で放映らしい。何の前振りもなくいきなりだなあ。
ただ、ウイークデイ毎日放映なので、10週強で全部放映し終える勘定になる。つまり放映終了予定日は3月22日。ニコ動の終映予定日は12日。うーん微妙だ(^^;まあ、でもネットと地上波は別ですので、改めてもう一回見てみるかも。
10日以降毎週月〜金曜 7:00-7:30
で放映らしい。何の前振りもなくいきなりだなあ。
ただ、ウイークデイ毎日放映なので、10週強で全部放映し終える勘定になる。つまり放映終了予定日は3月22日。ニコ動の終映予定日は12日。うーん微妙だ(^^;まあ、でもネットと地上波は別ですので、改めてもう一回見てみるかも。
2012年12月11日
「未来警察ウラシマン」#22
折り返し点が近づいてきましたね。このあたりから徐々にシリアス度が増していくのか。
いやあ、それにしてもシリアス演出の見事さは本当にこのころから安定してますね。特にこの回は、脚本がかなり破綻しているのですが、それでも場面場面の演出は大変に凝っているので、思わず見入ってしまう。権藤警部がシリアスな切れ者オヤジに突然変わってもまったく不自然に思えないのが真下演出のマジックというところでしょうか。
ネクライムの卑劣っぷりにブーイングしている人たちもいましたけど、いやそれは勘違いしているだろう(^^;だって悪の秘密結社だし、悪としての筋を通すのが美学でありましょう。
作画はかなりめちゃめちゃで、いろいろと不自然だったりおかしかったり。それでもかなり限られた悪条件の中でどうすれば見る人を楽しませられるのか、考え抜くのが真下演出の美学なのでしょうね。それは今でも変わらない。
いやあ、それにしてもシリアス演出の見事さは本当にこのころから安定してますね。特にこの回は、脚本がかなり破綻しているのですが、それでも場面場面の演出は大変に凝っているので、思わず見入ってしまう。権藤警部がシリアスな切れ者オヤジに突然変わってもまったく不自然に思えないのが真下演出のマジックというところでしょうか。
ネクライムの卑劣っぷりにブーイングしている人たちもいましたけど、いやそれは勘違いしているだろう(^^;だって悪の秘密結社だし、悪としての筋を通すのが美学でありましょう。
作画はかなりめちゃめちゃで、いろいろと不自然だったりおかしかったり。それでもかなり限られた悪条件の中でどうすれば見る人を楽しませられるのか、考え抜くのが真下演出の美学なのでしょうね。それは今でも変わらない。
2012年11月18日
「未来警察ウラシマン」#13、16
ウラシマン、面白いです。デビュー作「ゴールドライタン」と見比べてみると、また真下の考え方の変化や演出技術の向上などいろいろなものが感じられて非常に興味深い。
さすがに週2本ペースでは全話の感想を書くのは難しいですが、こうして時折気付いたことは書き留めていきたいところ。
まず13話。
ルードビッヒの過去が語られる非常に重要な回ですが、ほとんどストーリーを把握するのが不可能なほど断片的なストーリーの蓄積で、難解。ニコ動の親切書き込みのおかげである程度ざっくりとしたものはわかりましたが、リアルタイムにテレビで視聴した人はなんのことかさっぱりわからかったろうなあ…今のように録画して繰り返し見るというのも無理なわけだし。
ただ、真下のトレードマークたる前衛演出の出発点がここにあったというのははっきり判りました。子供向けアニメでこういうことをやってのけた(しかも評価された)というのは本当に驚き。過去の記憶は断片的でとりとめないものである、というのは、真下がヌーヴェルバーグの申し子であることの証明なんだろうなあ。この後繰り返し試みられていき、「MADAX」で完成を見ることになるわけですが。
そして16話。
こちらはむしろハードボイルド演出の原点というところでしょうか。シリアスな雰囲気を盛り上げるうまさがはっきりと感じ取れます。コミカルな場面を盛り上げる力をつけるのはまだまだ先。今のところはせっかくのシリアスを台無しにしてばかりですが、このエピソードでは思い切ってシリアスに振り切ったところが成功の秘密かしれません。
思えば「スパイダーライダーズ」は、この雪辱戦だったんだなあと思い当たりました。シリアスな悪に対してコミカルな主人公サイドを描いてきちんと成立させていたわけですから。まあ、インセクターは「敵」ではあったけど「悪」ではなかったかもしれませんが。
さすがに週2本ペースでは全話の感想を書くのは難しいですが、こうして時折気付いたことは書き留めていきたいところ。
まず13話。
ルードビッヒの過去が語られる非常に重要な回ですが、ほとんどストーリーを把握するのが不可能なほど断片的なストーリーの蓄積で、難解。ニコ動の親切書き込みのおかげである程度ざっくりとしたものはわかりましたが、リアルタイムにテレビで視聴した人はなんのことかさっぱりわからかったろうなあ…今のように録画して繰り返し見るというのも無理なわけだし。
ただ、真下のトレードマークたる前衛演出の出発点がここにあったというのははっきり判りました。子供向けアニメでこういうことをやってのけた(しかも評価された)というのは本当に驚き。過去の記憶は断片的でとりとめないものである、というのは、真下がヌーヴェルバーグの申し子であることの証明なんだろうなあ。この後繰り返し試みられていき、「MADAX」で完成を見ることになるわけですが。
そして16話。
こちらはむしろハードボイルド演出の原点というところでしょうか。シリアスな雰囲気を盛り上げるうまさがはっきりと感じ取れます。コミカルな場面を盛り上げる力をつけるのはまだまだ先。今のところはせっかくのシリアスを台無しにしてばかりですが、このエピソードでは思い切ってシリアスに振り切ったところが成功の秘密かしれません。
思えば「スパイダーライダーズ」は、この雪辱戦だったんだなあと思い当たりました。シリアスな悪に対してコミカルな主人公サイドを描いてきちんと成立させていたわけですから。まあ、インセクターは「敵」ではあったけど「悪」ではなかったかもしれませんが。
2012年10月02日
「未来警察ウラシマン」#1-2
まあ、せっかくなので毎週見た感想を書いていくことにしましょうか。真下の過去作品も今までアップしていることだし。もちろん本放映当時のことはよく知ってますが、確か裏番組のパーマンを見ていたような。友達はみんな熱狂してましたが、なんか乗れなかったんですよ。なんだろう、この絵柄かな。確かに今見ても結構アクが強い。
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要するにこのブルーレイ版の発売記念ということなんですね今回は。この時期の作品をブルーレイレベルまで画質アップさせたら逆に荒が目立ってしまうんじゃないかと心配ですけど(^^;
真下に夢中になった10年ほど前に友人からNHKBS放映版のテープを借りて少し見たんですが、演出的に結構「キツい」と感じました。すべったり転んだりと前時代的ギャグを繰り返す主人公サイドがどうしても共感できなかったんですね。その後、この作品の肝はネクライム側にあると気付いたんですが。
確かに今回見ていても、シリアスな悪役サイドは非常に面白い。どっちが主役だかわかりゃしない、というか最初から真下御大はネクライムに視聴者の意識を向けるべく、こういう仕掛けをしたんでしょう。リアルタイムで見ていた人はそりゃあ驚いたことでしょう。まあ、主人公サイドのドタバタは当時はああいうのが主流だったということで。ただ、こんなにも違和感を感じるのは彼らがヒーローだからなわけですよね。タイムボカンのドロンボーたちがドタバタしててもそんなに不自然ではないですが、これを逆にするとこんなにも異様な雰囲気になると。
さて、もちろんわれわれはその後の社長のサイケな色彩演出を知っていますから、そのあたりを注視してみていました。さすがタイムスリップシーンは「2001年宇宙の旅」みたいだし、中間色が主体でありながらわざと違和感を感じるように対立色をバシバシ当ててくる配色には驚かされました。あと、2話で主題歌をまるまる使ったミュージックビデオ的アクション演出も初登場。後の超現実的アクションほどの衝撃度はないものの、もちろんその礎になったものははっきりと感じ取れました。
第一話から順に見ていくことで、新たに見えてくるものもありそうです。これからが楽しみです。
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要するにこのブルーレイ版の発売記念ということなんですね今回は。この時期の作品をブルーレイレベルまで画質アップさせたら逆に荒が目立ってしまうんじゃないかと心配ですけど(^^;
真下に夢中になった10年ほど前に友人からNHKBS放映版のテープを借りて少し見たんですが、演出的に結構「キツい」と感じました。すべったり転んだりと前時代的ギャグを繰り返す主人公サイドがどうしても共感できなかったんですね。その後、この作品の肝はネクライム側にあると気付いたんですが。
確かに今回見ていても、シリアスな悪役サイドは非常に面白い。どっちが主役だかわかりゃしない、というか最初から真下御大はネクライムに視聴者の意識を向けるべく、こういう仕掛けをしたんでしょう。リアルタイムで見ていた人はそりゃあ驚いたことでしょう。まあ、主人公サイドのドタバタは当時はああいうのが主流だったということで。ただ、こんなにも違和感を感じるのは彼らがヒーローだからなわけですよね。タイムボカンのドロンボーたちがドタバタしててもそんなに不自然ではないですが、これを逆にするとこんなにも異様な雰囲気になると。
さて、もちろんわれわれはその後の社長のサイケな色彩演出を知っていますから、そのあたりを注視してみていました。さすがタイムスリップシーンは「2001年宇宙の旅」みたいだし、中間色が主体でありながらわざと違和感を感じるように対立色をバシバシ当ててくる配色には驚かされました。あと、2話で主題歌をまるまる使ったミュージックビデオ的アクション演出も初登場。後の超現実的アクションほどの衝撃度はないものの、もちろんその礎になったものははっきりと感じ取れました。
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ラベル:未来警察ウラシマン