2017年03月06日

「昭和元禄落語心中〜助六再び篇」#8〜9 

 待ちかねてまとめて視聴しましたよ。なんかもう鬼気迫るものがあるなあ。



 萬月師匠の上方落語もちゃんと聞きたかった。私は、見台をああいう風に楽器みたいに使う講談みたいな語り方はほとんど見たことがないんですが。最近の上方落語では、小拍子で話の変わり目に見台をパンと叩くぐらいで。ただまあ、今回の萬月師匠のやり方がウソだとは言わない。現在の公演スタイルは、米朝ら四天王の手によって戦後に整理されたスタイルですから、本来はああだったかもしれませんよね。なにしろこの作品の世界では、上方落語は壊滅しているわけですから。うーんSFやなあ(^^;

 8話の見どころは与太による山ちゃん芝浜の再演。あの山ちゃんのスタイルだ、と視聴者にも分かるようにコピーしてうまく演じなければならないわけで、すごく難しかったと思う。いやおつかれさまでした。

 今期は与太が大きく前に出てますけど、基本的にこの作品の主人公はあくまで八雲なんだなというのが感じられた8〜9話でした。9話で刑務所慰問に「たちぎれ線香」を掛ける八雲はいやはや人が悪い。みんな泣いてますがな。しかし演じつつ過去の自分を重ねてしまうのが、この人の業の深さ。そういうことなんだなあ。

 しかし老いが忍び寄る恐怖すらくっきりと描いてみせる石田さんの演技力にはほとほと感服しますよ。どんだけすごいんだこの人。そしてクライマックスの無人の寄席でのたった一人での「死神」独演。なんか圓生師のCDスタジオ録音盤の凄みを感じてしまいました。客の反応がまったくない静まり返った空間で死を背中に感じつつ演じる八雲。いやー絶品でした。しかしここまでバッチリの花道を自らしつらえても、やっぱり死ねないんですね人というものの情はおそろしいというか。

 あと3話、どういう形で着地することになるのやら。見逃せません。
posted by てんちょ at 00:08| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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