2016年07月12日

「魔法少女?なりあがーるず」#2 生放送版

 うん、まあ、主役声優の三人組がマジでお笑い好きで真剣にこの番組にチャレンジしているのは分かりましたよ。ただ、それが効果を発揮しているのかというと、今の所疑問。



 入念に事前に打ち合わせをして、コントを作りこんでいるのは分かりましたよ。芹亜嬢の「オレ、観葉植物」とかいうフリを見ていると、ああ、この人たちは本当に今の若手お笑いが好きなんだなと思いました。ただ、若手お笑いを手本にする以上そこから抜けられないトラップというのはあるわけで。

 というのは、今の若手の笑いは、やはりダウンタウンをベースにしていて、そこにこだわる以上そこから抜けられない。

 今見たばっかりの「西明日香のデリケートゾーン」と見比べてみると、やはり数段見劣りがする。あっちゃんの笑いのスゴイところは、ダウンタウンをベースにしつつも「自分の声優としての強み」を意識して、さらにはMCスキルすら加味して、新しい笑いを作り出そうとするところ。「今時の芸人よりよほど笑える」という熱狂的なファンが多いのもうなづけます。

 あっちゃんにいつも感心してしまうのは、常に「聞かせる内容に仕上げる冷静さ」です。笑いを愛するのはいいんだけど、それで間を殺してしまったらまったく意味がない。笑いというやつは最終的にはどれだけ面白いことを言うかではなくて、阿吽の呼吸で表現される「間」なんですね。芹亜嬢が本当にお笑いが好きでよく研究しているのはよく分かるんですが、自分の作り出した笑いに溺れてノイズを引き起こしてしまっている。当初よりはみんな一斉にしゃべるのは控えられるようになりましたけど、呼吸感はまだまだ。

 あっちゃんの(西゚∀゚)アハハハハ八八ノヽノヽノヽノ\/\はつられ笑いのようにも見えるけど、実は計算づくで発されている。厳密に分析していけば、その間合いにすごさに驚くはず。これに対してなりあがーるずの面々の笑い声は、やっぱりまだまだ「こんだけ面白いこと言えた!」という達成感の笑いになってしまっている。それはそれでサワヤカで悪くはないんですが、お笑いはオリンピックではないんですよ。話者は一番笑いに溺れてはいけない、その基本中の基本が意外と守られていないのですよね。

 芹亜嬢が意外とわかってないなと思ったのは、葵嬢が「事前にボケを教えてほしい」と電話してきたのをネタとして披露したことですね。より一般的な意味ではこれは笑いにしてもいいんですが、実はより深い意味では不正解。本当は事前にボケは相談して作りこんだ上で、いかにも偶発的に発生したかのようにふるまうのが正しい。ハプニングを笑いとして取り込むのは、80年代の原始的な笑い。今や唾棄されるべきものです。

 なりあがーるずの三人が才能あふれる存在であることは認めますし、笑いを研究し尽くしていることも敬意をもって讃えます。ただ、それだけではダメなんです。素晴らしいだけに踏まえるべき前提があること、それはわかってほしいですね。それが分からない人たちじゃないと思うので、あえて厳しく指摘してみました。がんばってほしいと思います。期待してます。
posted by てんちょ at 02:39| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ダテコー監督 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/439950722

この記事へのトラックバック