2015年11月23日

「ハーモニー」

 映画評ズタボロ。計劃信者の怒りを買いまくっていると聞いてまるで見に行く気がしなかったんですが、このままではすぐに打ち切られてしまうと慌てて行ってきました。



 映画館超満員でしたよ。心配して損した(^^; 相変わらずの熱気で、原作未読のアニメファンも来ている模様。まあ実際、声優陣は豪華ですからねえ。前回は女性向け、今回は男性向けですが。

 みなさんが散々期待値下げてくれていたので、「あれ?そこまで言うほどひどくないよな?」というのが初見の感想でした。そういう意味ではよかったなあ。むしろちょっとホッとした気分。もともとなかむらたかしの演出方法が嫌いで、クセの強いキャラクターデザインもかなり疑問に感じていたのですが、実際に映像の形で見てみるとそれほど悪くない感じ。「ファンタジックチルドレン」とか、ヘンにベタついたキャラクターデザインにかなり生理的嫌悪感を抱いたものでしたが。まピンクの繭がズラリと並んだような異形の健康ディストピア日本は、なかむら監督の気持ち悪さを逆手に取った作戦でなかなか良かった。確かにこの都市に監禁されたら一発で自殺衝動が発動しそう。

 アニメファンの間からは「サイコパスと似てる」という指摘が出てましたけど、これは先に映像化した「サイコパス」の勝ち。むしろ伊藤計劃的アイデアをオリジナルアニメ化したのがサイコパスなのですが、そんなことを言っても始まらない。

 ある意味、バカ正直に頭から順に映像化していったなかむら監督が悪い。批判の大半もまずそれですが、ミァハの長い長いモノローグを延々声優に朗読させるのは映画として敗北である気がする。押井守のようにそれがドライブ的な効果を発揮しているのならそれでもいいのですが、そういう事態は起きていません。ただただ眠いだけ。せっかくの長台詞も半分くらいしか頭に残らないし。「屍者の帝国」のように、台詞をアクションとしての映像に変換していく作業が必須だったはずです。オーディオドラマじゃないんだから。

 あと、ラストシーンは、まさに活字で描くしかないもので、どう料理してくるかなあと思ったんですが、ああ単にパソコン画面で逃げましたか。映像として何かを見せる方法はあったと思うのだけど。

 それでも全体には破綻が少なく、なかむら作品としては完成度の高い仕上がりになっていたのではないでしょうか。「屍者の帝国」のホモに対して今回は百合、らしいんだけど、かなり愛情表現はあっさりめ。これならまどマギの方がはるかに濃密です。「愛してる」とは言うけど、女同士の友情とか共感に近いものに感じられましたねえ。

 さてそして、大本命の「虐殺器官」は来年公開予定とか。最後はぜひキレイに締めてほしいなあ。
posted by てんちょ at 02:43| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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