2015年10月29日

「コンクリート・レボルティオ」#4

 今月のSFマガジンに企画の狙いがある程度説明されています。やっぱりそういう線だったか。



 特に今回は「怪獣論」という感じで、リアルタイムで怪獣全盛期に触れた世代には大変興味深い。それで、水島監督の話では、あまりにノスタルジーな感じに仕上げると、今の若い衆から「オレらには関係ない話」とそっぽを向かれてしまうと。なるほど。まあ、それでも商業的には成り立たない? どうだろう、微妙なところですね。

 ただ、ノスタルジーと一線を引くためのポップアート的美術だという説明にはなるほどと感心しきり。ただ単に手抜きだと思っている若い衆も多いのは残念な限りですが。今回は、メインの時代よりさらに手前の時代と交互に描いていく手法。ただし、今回は一話完結ではないので、「なるほど」となる展開ではありませんでした。

 ただし、主人公の爾朗が実は何らかの実験体であった可能性も示唆しており、今後に後を引きそう。あくまで、全体にカードが出そろった時どう見えるかも重要な作品なので、ある程度まで来たら見返しが必要かもしれませんね。

 超人課長の抱える陰謀もチラと示されましたし、怪獣を巡る「怪獣は悪か」という古くて新しい問題、そして「自分たちの生活を破壊するものだというのにどうしようもなく惹かれてしまう」というアンビバレンツな感情。やっぱりどうしようもなく、われわれおっさん向けの作品ではありますよね。ただ、若い世代が冷めた目で高度成長と怪獣ブームを一刀両断にする解釈もアリだと思う。

 水島監督のコメントで意外だったのが、風郎太がオバQや鬼太郎をモチーフにしているというところ。そこはポップアート的に大胆に改変していて、もはや跡形もない。ただ、ここまで改変されると、むしろ本質が見えてくるところもある。笑美がキーパーソンであるらしいというところも、このあたりで見えてきましたし。

 要するに、土俗を引きずったまま近代市民社会に入り込んでしまったところが日本の特異性であり、その歪みから生まれたのが怪獣やヒーローではなかったかと。そういう民俗学的解釈も含んでいくわけですよね。ともかくもこのあたりから本格的に展開していくことになるはずで、さらに注目して先を待つこととしましょうか。
posted by てんちょ at 01:10| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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