2015年08月17日

「野火」

 終戦記念日らしい映画をと観てきました。まあ塚本晋也好きだからなんですが。



 いやー予想以上に面白かったなあ。今時戦争映画でここまで面白くて見入ってしまうというのもすごいし。設定自体はゲンナリしてしまうほどシリアスなんですが、それがここまでぐいぐいと見せられる作品になっているというのは塚本監督だからこそ。

 日本の戦争映画は伝統的に文芸映画のスタイルで描かれていることが多くて、だからこそ見ていてつらいのだけど、これは本当にすごかった。なんか感覚的に戦争のおぞましさと恐怖が感じ取れる。90分を切るシンプルな構成もいい。

 終わったあといろいろ考えていたのですけど、日本の戦争映画の伝統であるリンチとかストレスのたまるシーンが意外に少ない。わけのわからないうちに最果ての見知らぬ島につれてこられて、よくわからないままに追い立てられ、ひたすら逃げ回る羽目になる。しかも敵の姿はまったく見えない。これは怖い。これもまた戦争の一面なのですが、こういう形で戦争を描く例はあまりなかったなあと。実に効果的に恐怖映画の表現をうまく用いた気がする。

 戦争は怖い。ぜったいに行きたくなんかない。そういう傑作がこうして生まれたことは喜ぶべきことです。しかも、ちゃんと映画として見応えのあるものになっている。必見です。
posted by てんちょ at 00:46| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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