2006年10月01日

ツバサ・クロニクル第47話「はたらくサクラ」

 こどものころ、NHK教育の定番といえば「はたらくおじさん」…

 って、年齢がバレますな。今の小学生低学年は、どんな番組を見ているんだろう。たぶん、もっとお金がかかってて、小洒落てて、シュールで面白いものなんだろうなあ。

 それはさておき。今回も皮肉たっぷりにオリジナル路線を驀進するアニメ版なのでした。
 CLAMP作品といえば、何の意味も必然性もなく、やたらキャラが着替えまくることで有名ですが。真下自身も前シリーズの第4話で、皮肉たっぷりに「サクラが試着してやめた服の山」を描写していましたっけ。
 今回は、「もし、必然性のある形でサクラの着替えを取り入れた作品を作るとしたら」というお題。今週の担当はモリヲカ氏。最近災難続きのモリヲカ氏ですが…ガンバレ!(^^;しかしこれは災難だなあ。

 たぶん、真下社長の出題なのでしょうが、なんとも意地悪なことで(^^;CLAMPに対する強烈なイヤミとなるのはもちろんのこと、アニメとしてもハードルの高い作品となるのは確か。だって、キャラクターが服を着替えたら、そのたびに設定表を描き起こさないといけない。演出家としてはかなり余計な手間がかかるのは確かです。そういう意味では、「ぱにぼにだっしゅ」や「涼宮ハルヒの憂鬱」はすごかった。

 しかしまあ、だからこそ、そういうところでひと手間かけると視聴者の目に止まるわけで。そこは惜しんではいかんということなのでしょうな。ただし、無意味に着替えるのではただの着せ替え遊びになってしまいます。そこをどうクリアしていくのかが、課題なんでしょう。

 そういう意味では、「職探し」という今回のストーリー。シンプルにしてなかなかうまかった。「経済状態が悪く人余り状態」という辛口の設定も、世界観を補強しているし、なかなかよかったと思います。このエピソード中、サクラに戻る2枚の羽から得られる記憶が伏線になっているというのも巧妙です。他愛もないといえば他愛もないものではありますが。もうちょいひねっても良かったかな。そのへんは惜しかった。Bパートで一気に各キャラクターの顔がバラバラになってしまってたのも、モリヲカ氏の手に余ったということなのでしょうか。惜しいなあ。

 それとあと。最後の酒場のシーンで、サクラが誤って開けそうになるひとつめの扉が伏線になっているわけですが。これが少々わかりにくい。扉をもう少し印象的なデザインにして、はっきり2回登場させないと、うまく伝わりません。そのあたりは、師匠から反省会できつく注意があったとは思うので、ここで繰り返すのも酷なんだけど。

 全体としては、CLAMPの病的で電波かがったネガティヴな世界観に強烈なアンチテーゼとなる「肯定的世界観」を強く打ち出し得ていたので、そこは合格点あげられると思います。今回のエピソードの舞台となる世界は、豊かさをうまく再分配できていない問題の多い社会ですが。それでも世界や人生を呪うのは本末転倒。世界は生きていく価値がある。「労働の楽しさ」なんて、今どきちょっと鼻白むぐらいの純朴な話だけど。CLAMPの呪詛に満ちた世界観に対抗するにあたってはこれぐらい純朴な方が、逆の意味でかえって強烈な「毒」として相手を打ち倒す力を持ち得るってことなんですね。そこは総監督としての真下の作戦勝ちなんだけど、見事に期待に応えたモリヲカ氏も十分に評価してあげたい。細々とした演出面のアラなんて、この先いくらでも熟達できますからね。

 さて、次回、飛王再登場。いよいよアニメ版エピソードも最終盤に向かいます。原作とはまったく違う形・違う世界で。いいですねーどうやって決着をつけるのか。今までの展開からみて、原作を徹底的に粉砕してくれるんだろうと思いますが、予想以上に違うスタイルが取られるのかな。さぞ原作ファンが激怒することでしょう。いいのかー私はうれしいが(笑)

 それにしても今回のエピソード。貨幣単位が「ユール」って、ここは「MADLAX」のナフレスですかいな(^^;
posted by てんちょ at 20:43| 🌁| Comment(2) | TrackBack(5) | ツバサ・クロニクル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつもTBお世話になってます。

私は原作も好きなのですが、正直毎回意味も無く着替えるのはちょっと違和感ありました(笑)
今回のようになにか理由があって衣装を変えるほうが、違和感無く見れますよね。

アニメはホント、どういう結末をむかえるんでしょう。アニメのツバサらしい決着を期待してます。
どうなろうと原作ファンは怒りそうですが。笑
Posted by 歌書 at 2006年10月02日 06:12
>歌書さん
 本当、毎回よくもまあこれだけいちいち原作に対するイヤミを演出できるものだと思います。私も原作あまり好きじゃありませんが、なんだかだんだん原作ファンが気の毒になってきた…(^^;
 原作ファンの間では、原作が終わってないことだし、飛王が登場しないまま「東京篇」を温存して第3シーズンに突入するのでは、とささやかれておりますが、それはないだろうなあ。
Posted by てんちょ at 2006年10月03日 23:37
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