2006年09月12日

.hack//G.U.Vol.1再誕

 本当に、長かった。ゲーム版第一巻、ようやく終了。半ばヤケでサブイベントまで全部完了させましたよ。総プレイ時間42時間、って、あんまりやりこんでいる方でもないのかな。サブイベント全部すっ飛ばしてクリアデータだけを目指すと最短25時間ぐらいで抜けられると聞いたけど。

 それにしても、伊藤さんはサブイベント脚本の作り込みが本当にうまかったんだなあと実感。何かいろいろと前シリーズのすごさを改めて痛感します。そういう第2弾というのはいかがなものか、とは思うんだけど。

 戦闘システムがひどい、と言われる.hackですが、私はゲーマーではないので、RPGの戦闘システムがどうあるべきなのか、よく知りませんし、あまり興味もありません。そもそも.hackはゲームファンよりはアニメファンのためのものでしょうし。ただ、今回の戦闘システムの方が前回より出来が悪いということだけはわかります。そもそも「属性」が今回は非常にわかりにくいし、戦闘方法・チームプレイのメリハリのつけ方も極めて不鮮明。とにかく属性は無視して力押しで押し切りましたよ。それでも何とかなったし、全部終わった時には天井のLV50まで届いてた。でも、やっている最中は、残念ながら苦痛しか感じなかったです。

 前回はファンタジー的な美術の中に「データドレイン」という極めてSF的なアイデアを盛り込んだ伊藤さんの発想の勝利だったと思うし、だからこそ全4巻の超大作を最後までやり切ることができたと思う。しかし今回は、ほとんどの設定をそのまま旧作から取り入れているし、新たに導入された設定は、むしろイメージをぼやかす結果に終わっている。

 アバターって、作品の核とはなり得てないですよね。少なくともデータードレインのようなガッチリした核じゃない。何がいいたいのかというと、そもそも相手を倒した、という達成感がぜんぜんない。なんとなく「ああ、戦闘が終了したのか」という感じで。前回は闘っているうちに自然に世界観がのみこめていく感じだったんだけど、今回は第1巻が終わった今になってもいまだに分からない。極端な言い方をすれば、でたらめにボタンを連打しているうちに、なんとなくクリアしてしまった感じ。そんなものがゲームと呼べますかね。

 CGは前回よりもキレイだという人が多いけど、それは当たり前。ていうか、前回から何年たってると思ってるの。むしろ限られた技術を駆使してあそこまで独自の世界を見せた前シリーズがすごくて、それに乗っかって技術革新したはずの今回が何もできていないのが驚きじゃないですかね。リアルなCG立体画像に「放射線」や「怒りマーク」のような二次元的記号を書き込むセンスというのが信じられない。それは、むしろ三次元キャラを「ゴム風船人形上に描かれた二次元画像」にしてしまう効果をもたらしてしまいます。

 これは今回夏コミの同人誌でも書いたことだけど、ニヒルでひねくれたチンピラ少年を主人公にする、というのは、アニメではあり得ても、プレイヤーの判断を必要とするゲームでは、何が正解なのか分からなくなってしまうという問題点がありますよね。モテモテ良い子のカイトに対するアンチテーゼとしてハセヲを持ち出してきたあたりは分かるけど、なぜ伊藤さんほどのベテランライターが時代錯誤なほど模範的な少年を主人公にしたのかは理解しておくべきでした。そもそもガスパー・シラバスという善良キャラを出して主人公を誘導しようとした段階で敗北。それじゃあ結局前回と同じです。不良少年の更生プログラムじゃないんだから。

 そもそも、今回、明確にストーリーと呼べるようなものはありません。チンピラ少年は相変わらず二人の策士の間で捨て駒としてウロウロしているばかり。

 プロデューサーの発言によると、一応、アニメ版とゲーム第1巻全体で大きな引っ掛けがあるそうです。引っ掛け、ねえ…なんかもう分かったような気がするのは私の気のせいですか(^^;「全体」というからには、「オーヴァンが実はカイトではない」とか、「旧シリーズのキャラは実は一人も出ていない」とか、そういう細かい話ではないですよね。

 少し前に触れましたが、要するに話は逆。未帰還者は実は志乃ではなくて、ハセヲたちのほう。ハセがログアウトしていると思っている現実もウソで、実際は「R:2」というソフトウェアの中に意識が閉じ込められている。トライエッジは実はワクチンソフトAIであり、PKされたものだけが現実に帰還できる。だから、実は志乃その状況を利用してようやく生還することができた。CC社がまったく訪れないのも道理。だれだって未帰還者になるリスクは犯したくない。

 一方、未帰還者ではないけれど、ある目的から危険を犯してログインしている者もいる。神を独占しようとするワイズマンと、もとのthe Worldを取り戻しアウラを復位させようとするカイト=オーヴァン。

 というところではないかな?妄想、と言ってましたけど、案外正解のような気がしてきた…

 まあ、結末を知るためには、プレイしないわけにはいかないんですよね。どんなにプレイ内容がつまらなくとも。そこが辛いところです。

 世界観そのものがよりしっかりと描けていて読み解く楽しみを与えてくれるのはむしろ真下の手によるニュースアニメのほう。メジャーなマスコミによるテレビニュースが、暗い未来世界を浮き彫りにしていく一方、実際に真相に迫っていくのはゲリラ型の独立ニュース。その描き分けがなかなか興味深いところです。

 メジャーニュースは、かっちりとしたニュースの定型のカット割りで、淡々と無感動に恐ろしい近未来の現実を描き出していきます。一方、サルバドール相原のゲリラマスコミは違法すれすれの突撃取材により、真実にじわじわと近づいていく。手持ちカメラのブレた映像を再現し、ニュースとしてはまったく八方破れでありながら、だからこそ大手にはすくい取れない「こぼれ落ちる真相」に迫ることができる。この対比が実にうまい。さすが真下、よくわかってるなあ。サルバドール相原役が、相棒・江原征士だというのも本当によく分かった配役です。

 おそらくは、ドール症候群=未帰還者ではなくて、ハセヲもドール症候群なんだと思う。それがどういうことなのかは…この先をプレイするしかないわけですよね。ああ、やれやれ。誰か私にセーブデータください、マジで(^^;
posted by てんちょ at 18:08| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | .hack//Roots | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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