2006年08月18日

.hack//Roots第19話「Violation」

 そういえば俵屋はどうしたんだろう、と無限さんと話していたら、ひょっこり帰還。もちろんこれはわれわれの声をスタッフが聞きつけて…というわけではありません。そんなこと考えだしたらいよいよヤバい。そもそも時間的に間に合わないよ(^^;

 じゃあどういうことなのかというと、どうも今シリーズの真下の演出は、視聴者の推理を意図的に誘導していく傾向がある。前回のエピソードで三郎がぜったいに俵屋ではないことを明確にして、となると「俵屋はどこへ行ったんだ」と自然に視聴者の意識は向いてくる。太白が絶対にベアではないことを示すと、じゃあフィロがそうなのかという気になるし。しかし、年齢的にはやや引っかかるところでそうあっさり答えは出ない。

 今回俵屋は、藤太、という新しい名前で再登場しています。前回の印象深い姿形からみれば、今回はやや印象薄め。まあ、アカウント停止を受けての再登場ですから、あまり目立ちたくはないに違いない。それでも、内面的キャラは変わりようもなく、結局それなりに大活躍してしまう。今回はそんな俵屋を中心にした番外編エピソード。

 ハセヲもタビーも登場せず、メインストーリーは動かないのですが、だからといって重要ではないわけでもない。むしろ、サイドエピソードだと思ってすっ飛ばすとえらい目にあう。それが真下演出の食えないところです。
 旧シリーズと違って、今回は本当に頻繁にキャラ変更が明示されています。はっきり示されている者だけでもこれで3人。となるとやはり、旧シリーズのメンバーが姿形を変えてまぎれこんでいると考えるのは自然なわけで。これもまた真下流の視聴者誘導でしょう。

 今回はまったくの「仮面舞踏会」状態。前回「SIGN」ではリアルの姿を推理することがひとつのテーマだったわけですが、今回は「以前のキャラ」を推理することがひとつのテーマとなります。

 旧シリーズからの参入者。複数いることはほぼ間違いないでしょう。ではそれは誰なのか、そもそも何人いるのか。真下はなかなかシッポをつかませてくれません。まあ、あまりあっさりバラしてしまうと、ゲームが成り立たなくなる、というのはあるんでしょうけどね。

 キャラクターボイス、というのは実はあまり重要な情報ではなくて。何しろあれから7年がすぎています。今回の俵屋がそうであるように、「思想」や「発言」を探っていくほうが、正解にたどり着きやすいような気がする。

 それで前回から、コミック版を足がかりに「志乃=ブラックローズ」を否定する方が現れたのは、少々とまどいました。ちょっと、そういう証拠集めのやり方は考えてもみませんでしたから。コミカライズ版というサブメディアでそこまで決定的な情報を漏らしたのだとすれば、ルール違反もいいところでしょう。

 でもそうではないと思います。たぶん、まだ隠し球があって、ここまでの展開は完全に覆されるはず。

 ひとつ、ちょっと大胆というかバカげたというか、飛躍した推理を書いておきます。ゲーム版Vol.1の最後の舞台となったロストグラウンド。Rootsでも何度か登場し、志乃が「私たちはこの壁からこちら側に閉じこめられているのではないか」という意味のことを言っています。

 ひょっとして、今回のゲームに登場する面々は、すべて未帰還者なのでは?サイバーコネクト本社火災の際にログインしていたプレイヤーはすべて未帰還者となり、そのことにすら気付かないまま、今もネットの中に残留し続けているのではないでしょうか。「the WorldU」とは、未帰還者の意識を活性化させておくために応急措置として作られた避難所であり、実はトライエッジによってPKされた者だけが、現実に帰還できているのだとしたら…

 つまり、日々プレイヤーたちがログアウトしていると思っている現実世界はお膳立てされた虚構の現実であり、本来のプレイヤーの経歴とは無関係だとしたら…「七尾志乃」という人物は実は存在しないことになります。

 まあ、今のところ完全な妄想ですけどね(^^;「SIGN」の時と違って、リアル世界がまったく登場しないところが、どうにも引っかかるところなのですよ。そのあたりは、まあ、おいおい明らかになっていくのでしょうけどね。
posted by てんちょ at 23:32| 🌁| Comment(5) | TrackBack(19) | .hack//Roots | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ネタばれ領域(主に公式掲示板)にいる側から

…「七尾志乃」
この人と志乃が同一人物でない説も出てきてます(この場合、志乃が真っ黒ですが)そんなのも考慮すれば、誰なのか?だけでなく、誰でないの確定情報もほとんどでていない、とも

誰なのか、でほぼ確定と見なされてるのは三人、
『ミアウォッチャー・社長・もう、Rootsに出てこないじゃ?ってきがする クーン』

 ゲーム内にガル様や銀漢っぽいのもいたり(本編とは関係ないが)

「思想」や「発言」 真下演出
この方が関わっている以上、『本質は変わらない』的な考え方はある程度当てになると思ってます。
だからこそ、お前『ワイズマン』だろ?って思うし、カイトと・・・あれ?カイトって《目的のために他人を利用する事をそれほどいとわない・嫌な子供byリョース》・・・だったな。
 カイト=オーヴァン否定派だったのに、ミアとエルクの事考えるとあり得るかもって思えてきた。まあ、そんなで、では
Posted by 観鳥 at 2006年08月19日 01:21
>観鳥さん
 ネタバレ防止ってこともあるんでしょうが、観鳥さんのお言葉はなかなかムツかしい…まあ、それを読み解いていくのも味なんですよね。

 >「七尾志乃」、志乃の設置したデコイってことですか。すなわちプレイヤーとは別と。志乃だったら確かにやりそうな気がしますよ。

 >「確定した3人」
 ミアはまあ、いいとして。社長、って誰ですか?ゲームやったのに覚えてない…(^^;しかし、ミアなんかは、あまりにもあからさまで、これはちょっとおもしろくなかったですね。

 >「本質は変わらない」
 確かにおっしゃる通り。真下の本質を突く言葉だと思います。これは確かに頼りにしていいんじゃないでしょうか
Posted by てんちょ at 2006年08月20日 02:23
そう、番外編でも一筋縄にはいかない。

PCが違うからといって、必ずしも違う人間が操っているとは限らない。PC=キャラクターはある意味、演じられる=操られる対象に過ぎません。
といっても俵屋の場合、PCを変えたとはいえ、違う人間になりきることはできなかった。素のままの「俵屋」が出てしまった結果、「藤太」は「俵屋」として活躍してしまったわけです。


しかし、今回のようなケースがあるからといって、PC=キャラクターが上演的な側面があることは忘れられてはいけない。志乃=ブラックローズ説を信じるとしても、志乃とブラックローズはキャラクターデザインと明示された思想においての共通点において予測されるわけで、性格においては別人といってもいいくらい相違がある。

ここで仮説。
実は、旧verからの人間はRootsにいない。

というか前回の番外編「Pad」で考え付いていたんですけど、真下監督が「情報の吟味と選別」についてこの作品を作っているのだとすると第二段階に入ったといえるのではないか、と。

第一段階は過去のキャラクターの類比要素の提示によって視聴者にキャラクターの中の人を同一のものだと錯覚させる段階。
ex:タビー=ミミル
第二段階というのは第一段階で捏造したキャラクターの変質ないし独立のために新情報を付加する段階。


「にゃんですとぉ!」や「よっ」という声かけ、などのセリフ・細かい動作・その他によって前回SIGNを観ていた視聴者はタビーはミミルだと思い込まされます。
そして視聴者はタビーが不審な動きをするたびに裏に透けてくるミミルの存在を意識せざるをえなくなります。

そのうちに同様の作用によって意味付けされたキャラクター達を介して行われる、裏で操っている旧verの「人間」と「人間」同士の交錯がこの話の根幹なんだと思い込まされてしまうわけです。

十分に思い込ませた段階で、例えばタビーなら
タビー=ミミル
のような関係性から離れたタビーを構築しようとしているのではないか。


もちろん、既に旧verからのキャラクターが確定しているので、考えにくい仮説ではあります。でもタビーにおいては、もしかしたら適応できるんじゃないかと思っていたりします。
Posted by トコヤミ at 2006年08月20日 14:32
『社長』
あ・・・すみません、きっとゲームやってもわかりません・・・・・

社長=CC2社の社長=松山洋社長=まつやま ひろし
ひろし→ぴろし 
ってことでファン・関係者・スタッフ等からの愛称で、『社長』と呼ばれてる。
毎度テーマソングを引き連れやってくる、あの人です。

『記事』そういってくれるなら幸い、と。では、またの機会に
Posted by 観鳥 at 2006年08月21日 02:07
>トコヤミさん
 鋭いと思います。特にタビーの扱いに関しては、真下はかなり視聴者の考察を誘導しながら誘導している節がありますから。
 今までの真下作品の場合、ある一定の方向性が定められていて、その方向に向けて物語が収斂されていく。それはあくまで一方向で、その漠然とした方向性をどう解釈するか、という余地は視聴者に委ねつつも、話数が進むに従って解釈の余地は確実に狭まっていく。
 前回の「SIGN」なんてまさしくそうでした。でも今回はたぶん違う。視聴者を巧みに誘導しながら、いったん確信させた方向性をパッと崩してみせたり、また別の手がかりを示してみたりと、なかなか曲者な演出ぶりです。
 タビーはその象徴的な存在と言えそうですね。まあ、私もそのへんは了解の上で「姉妹2人羽織説」なんて唱えてみたりしているわけですが。

>観鳥さん
 なるほど、ぴろしってCC2社長のパロディキャラだったんですか。知らんかった(笑)道理で、「SIGN」最終話の打ち上げパーティでも、真下が無視したわけだ(^^;
 今回はゲーム版とアニメ版は相当に思想が異なりますね。そのあたり、どう調整をつけてくるのか。ラストエピソードは、ゲーム全巻購入者特典の最終話になるはずなので、最終的に勝利するのは、今回も真下なのでしょうが。
 って、ダミー作「GIFT」をつかまされて真の最終話は抱き合わせで購入を強いられた前回と同様になる可能性もありますからねえ。プロデューサーは悪名高き鵜之沢氏ですから。
Posted by てんちょ at 2006年08月21日 21:04
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