2006年06月18日

ツバサ・クロニクル第34話「終わりなきイクサ」

 なつかしいなあ、火星を舞台にした肉弾戦。「アヴェンジャー」ですね(違う)まあ、そのあたりは抜け目のない真下のことです。使える技術は分からないように巧妙に流用しているはず。あとで点検してみよ。いや、皮肉じゃないですよ。過去に積み上げたスキルは100%利用する、これが真下流の効率主義テクニック。納期に遅れるスタジオは皆反省しやがれです。

 何でしょうか、阿修羅王、夜叉王の描き方は異様に力が入ってます。そのぶん、小狼君のカットが一部変でしたよ、真下社長。今までではちょっとないことなので心配です。デビュー戦のモリヲカ氏はまあしょうがないとしても、社長にはしゃんとしていただきませんと。まあ、3カット(それも同じカットの流用)だけですけどもね。

 まあ、阿修羅・夜叉の異様な力の入れ方自体がCLAMPへのイヤミだ、ということかもしれませんが(^^;だって両者の馬上の登場シーンがCLAMPの原作見開きシーンそのものみたいで、その「見開き絵」が微動だにしてないというのは「こんなもん動かせるわけないだろうこのコスプレ馬鹿が」という皮肉そのものです。

 もともと動かしにくいので破綻しにくいように極力アップを多用。しかし止め絵のクオリティはとことん上げ、低コストで見るに耐えるものにしてみせる真下流の「知恵と勇気」には感服するほかありません。ただ口パクじゃ面白くないというわけで、わざと顔を半分カットして「半顔面アップ」というのも面白いアイデアだと思います。作画コストも下がるしね。いいこと尽くめ。これがどういうわけか緊張感みなぎる画面になるんだからすごい。

 そういや、剣主体のバトルってのはこれが初めてだったと思いますが、相変わらずアクションに関して低コストな作画で奇想天外なアイデアを連発するセンスのよさは天下一品。画面外からの透過光の一撃で切り返しショットに阿修羅王が映っていれば、阿修羅王が応戦したのだと分かる、なるほど、さすが映研出身者ですよね。アニメにおける剣アクションとは、アップとロングの小まめな切り替えとテンポの良い透過光のエフェクトが命。いや、時代劇的な斬り合いではなくて、魔法剣同士の闘いですから、光線銃と剣戟の中間的な処理となるはず。そのあたりは妙に御大層なることもなく軽薄になることもなく、さももっともらしく巧妙に処理していたと思います。

 今回は、合戦シーンあり、騎馬シーンあり、まともにカット割りしていたら気が狂うし予算がいくらあっても足りないんですけど、こうして見ると肝心要のシーンはちゃんと枚数を費やしつつも、要所要所、特にモブシーンはほとんど止め絵と繰り返し作画だけで乗り切っている。ある意味これは本当にすごい。だって、ぼけっと見ている限りでは、絶対に気付かないはずだから。本当にすごい演出力ですよねえ。こういうのを名演出家というのだ。

 ストーリーにぜんぜん関心がなくても、このように隅々まで楽しめてしまうのが真下作品の魅力。まあ、ツバサ・クロニクルは真下信者にはやや上級者向けですけどもね。よーく注意して見ないと真下味は見えてこないから。
posted by てんちょ at 03:35| 🌁| Comment(4) | TrackBack(7) | ツバサ・クロニクル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今回は単に真下監督がやる気がなくて手を抜いただけとしか思えませんでしたが・・・そういう見方もありますか。奥が深いのお。
というより、それはひいきの引き倒しというものではないのですか(笑)?
Posted by ポール・ブリッツ at 2006年06月18日 16:12
いや、マジです。
手抜きとまでは思わなかったけどね。
Posted by てんちょ at 2006年06月19日 00:09
今回の話、あまりの止め絵と口パクの多さについ理性を失ってしまいました。ご気分を害したら陳謝いたします。

ところで、けさそちらにメールを送らせていただきました。読んでいただければ幸いです。
Posted by ポール・ブリッツ at 2006年06月19日 07:23
いえいえ。別に怒ってません。ただ、口パク=手抜きという生理反応はどうかな。口パクを効果的に見せるテクニックを磨き上げてきたのが真下だったわけだし。今回の顔半分の切り返し、というのはなかなか斬新でした。まあ、その返すショットの小狼君のカットが少々問題だったわけですが。
Posted by てんちょ at 2006年06月19日 13:08
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック

ツバサ・クロニクル2期 #8
Excerpt: 前回違う世界へ来たばかりなのに、あっという間に小狼たちは別の世界へと飛ばされてしまいました。その世界では、前の世界で像として祀られていた阿修羅王と夜叉王が実在して、天空に...
Weblog: 日々の記録 on fc2
Tracked: 2006-06-18 07:40

ツバサ・クロニクル 第2シリーズ 第8話
Excerpt: 空が割れ、次なる世界へ。
Weblog: LUNE BLOG
Tracked: 2006-06-18 13:01

ツバサクロニクル#34「終わりなきイクサ」
Excerpt: 最近、女装させられたうえ、ステージまで上げられた全国のツバサクロニクルファンの皆様、凄い感想の女の子が居たんだ・・・。 ツバサ・クロニクル公式 ツバサ関連品
Weblog: CODY スピリッツ!
Tracked: 2006-06-19 19:11

黒様VS小狼 激突
Excerpt: ツバサ・クロニクル 第2シリーズ 第08話 「終わりなきイクサ」 レイ「キャーー、黒様の技のオンパレード、カッコよすぎです」 レイ「小狼も奮闘するものの黒様に勝つにはまだまだ修業が足りま  ..
Weblog: 萌え萌え戦隊モエレンジャーエクセレント
Tracked: 2006-06-19 19:17

ツバサ・クロニクル_TV34
Excerpt: 第34話「終わりなきイクサ」 先日のワールドカップ「日本VSオーストラリア」戦は非常に残念な結果に終わりました。今夜行わ
Weblog: 一期一会
Tracked: 2006-06-20 08:25

『ツバサ・クロニクル』2#08A.
Excerpt: <font size="+2"><b>第8話</b> 「終わりなき<font color="#6699FF">イ..
Weblog: オコタマイマイ週記
Tracked: 2006-06-20 08:54

ツバサ・クロニクル第8回「終わりなきイクサ」
Excerpt: 光まくりで眩しいね。
Weblog: kasumidokiの日記
Tracked: 2006-07-01 22:01