2006年06月10日

ツバサ・クロニクル第33話「阿修羅のイワレ」

 初めてリアルタイムにハイビジョンで見ました。うーん。期待したほどではなかったなあ。これならアナログ画角でビデオで見た方がいい。どうやらハイビジョンマスターではないらしく、輪郭がやや甘い。「.hack//Roots」のすばらしさに慣れてしまっただけにちょっと、物足りなかったかも。

 さてさてそれはさておき今回の内容を。久々の原作付きですが、ここはギアチェンジしてトップスピード。一気に単行本一巻分見せ切ります。まあ、それだけ原作がスカスカってことではあるんですけどね。いくら何でも今の時代に「ロミオとジュリエット」ネタをベタに描く事例を眼にすることになろうとは。そもそも無意味にゴテゴテした服飾デザインが出てきた段階で「ああ、CLAMPだ」と鬱陶しさに天を仰ぎたい気分にさせられます。今回はどうしても避けて通れないみたいだから仕方ないけど、まあ、こんなダメ話はさっさと終わらせるに限ります。

 モリヲカ氏、今回は手堅く攻めてます。前々回のような作画の崩壊、前回のような演出の齟齬は少なく、小狼君の手桶を軸にした足技とか、少ない作画枚数で効果を上げる工夫がなかなか眼を引き「やるなあ」と感心させられます。冒頭のサクラたちの昼間のシーンから黒鋼たちのサイドに移っての夕方、そしてサクラたちの側に戻っての夜のサーカス公演と、メリハリの効いたカット切り替えで時間の流れも感じさせる演出はなかなか決まっています。中盤のクライマックスとしてのサーカスシーンの透過光は実に効果的。さすがビィートレインの透過光は天下一品だなあ。撮影部にこれほど力を入れているスタジオは他にそうそうありません。

 ファイが「阿修羅」という言葉を聞いた瞬間に表情を一変させるシーンが画面から外れている、というのもなかなかいいんではないかと思います。まあ、どう考えたって、ここまできたらもはや何をしようとわざとらしい。むしろそのシーンを見せるとウソくさい感じになってしまいますからね。

 原作付きのエピソードとしてはおおむね合格点ではないかと思います。もともとのストーリーが面白くないのはもはやどうしようもないので、補強するか骨組みまで省略するかしかないわけですが。第1シーズンでは主に「補強」路線がとられましたが、残念ながらそううまくいったとはいえない。スカの呪いは強力なのです。ならば、余分な要素を取り除いて極限まで単純化したほうがよいでしょう。第2シーズンはどうやらその方向が模索されている模様。この方が正解ではないかと思います。

 あ、ただ最後に少しだけ苦言を呈しておくと。今回も残念ながら2カットほど「?」と思わせるデッサン狂いがありました。どうもモリヲカ氏は人物の横向きショットのチェックが甘いようです。ぜひご注意を。こういうのは、失敗カット数が減るほど、残された失敗カットが浮き上がって目立ってしまう傾向があり、大変難しいのではありますが。あと、最後の天の亀裂はもう少し工夫の余地があったかと思います。あれじゃあ亀裂には見えない。亀裂の輪郭には別のタッチで透過光を添えるなどして、メリハリを付けたほうがよかったのでは。

 まあでも期待以上に良い出来だったと思いますよ。次回は真下番だし。とりあえず期待しましょう。
posted by てんちょ at 22:33| 🌁| Comment(2) | TrackBack(9) | ツバサ・クロニクル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あれで単行本一巻ぶん? マジですか?

物語原型をベタにやるというのはある意味安心して見ていられるということでもあります。
オリジナルの話がすべってしまった感のある前々回と比べて、今回は比較的面白く見られました。
先に見た「ガイキング」の作画が満身創痍だったから点が甘くなったのかもしれませんが。

でもあれで単行本一巻ぶんはないだろう(笑)。
Posted by ポール・ブリッツ at 2006年06月11日 09:37
正確に言うと、小狼君が乱闘するシーンで第8巻終了。今回だけで1巻半ぶんぐらいあります。おい!いかに原作の中身ないかってことですよねえ。原作は単行本2巻半を占める大作エピソードらしいけど、3話で終わりそうだなあ(^^;
Posted by てんちょ at 2006年06月12日 14:21
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