2006年05月08日

ツバサ・クロニクル第28話「3つのバッジ」

 ついに、ったって2話目ですけどね。待望の真下監督回です。今回はモリヲカ氏と1話おきに交互に監督することになるのかな?モリヲカ氏への期待のほどがうかがえます。今のところなかなか健闘していると思うのでがんばって。

 とはいえ、やはり社長の演出力は違う。映像面では弟子たちもかなり師匠の技を継承しているとは思うけれど、音声面ではまだまだ真下のすごさは突出してますね。ノイズを主体とした空間の広がりを感じさせる音響演出はすごいし、台詞を極力排除して、映像・ノイズ・音楽の複雑な組み合わせで見せていく超絶技巧的演出には唖然とするほかない。こんな複雑な作業を真似しようたって早々マネできるものではないけど、最終的には真下流の「早撮り」のテクニックは、こういう細部に秘密があると思うので、ぜひともマスターしてほしい。音楽は小節単位、サウンドはコンマ秒単位、映像はフレーム単位まで分解して、そこから積み上げる形で全体のスケジュールを確定していくからこそ、狂いが出ないし、細部まで監督の目が行き届いた映像が出来上がるんだと思う。

 今回は夜中にヘッドホンで聴いていたんですけど、爆発音・破裂音・車の排気音などが非常に奥行きのある立体的な音声として感じられるのがすごい。アニメに限らず普通の映像作品でここまで感じることはほとんどないからです。しかも、こうしたノイズ音と伴奏音楽が妨害とならずお互いに補完し合ってより高次の厳密に構築された音響構成物として表現されている。ここまでいくとこれはもはやセンスの問題であり、真似するのは至難の技でしょうが、モリヲカ氏にはぜひともがんばっていただきたいところ。

 今回もストーリー的には大したことはないですが、冷たく淡々とした構成はちゃんと継承されています。というか、真下が決めたことなんでしょうしね。ミステリものとしてジェイド国篇に匹敵する作品となるかは不明、というかたぶん真下の狙いはもっと違うところにあるんでしょう。CLAMPの騒々しいギャグを極力排除し、画面を冷たく淡々とした雰囲気で満たすことによって、視聴者の立ち位置は、画面外にいる爆破犯と同じものとなる。この作品を見ることは、視聴者=爆破犯と小狼君のクールな対決、という雰囲気を帯びることになります。

 この独特のサスペンスタッチ、はっきりいってCLAMPのドタバタとは正反対の演出であり、CLAMP原作の穴だらけの構成を浮かび上がらせる、実に悪意に満ちた方法論です。うーむ、すました顔してよくやるなあ。

 だって、原作では異様なほど力を入れて描かれていた、サクラと知世が「サクラちゃん」「知世ちゃん」とはしゃぎながら呼び合う楽屋落ちなシーンが非常に冷淡に演出されており、むしろ不穏な空気を感じ取る黒鋼の方にスポットが当たっていましたもんね。うーん、ここまでつれないと原作ファンの方はお気の毒だなあ。我々真下信者は大喜びですが(^^;
posted by てんちょ at 00:00| 🌁| Comment(5) | TrackBack(11) | ツバサ・クロニクル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
さすがに演出面その他のコメントは適いません(w)これからもお願いします。

今回真下のスタンスを知るうえで注目すべきは、やはり楽屋落ちシーンであるのには同意。サクラと知世のところで漫画とは明らかに距離を置いています。漫画と比べ引きの視点があきらかに多い。しかも漫画的顔面の崩れも前作ツバサよりさらに増して抑えられている。っていうか全然ない(w)
レースのシーンでもサクラがモコナの手を借りながらも秘密技うんぬんかんぬんを使わず普通にバッジを取っているところとか、本当してやったり(w)

ビィートレの技術はCG技術と戦闘シーンの演出において向上を見せていると思います。CG技術は自社会社のCG部門の設立が大きいのではないかと。Rootsの方でもここはしっかりと発揮されています。

戦闘シーンは今回の雑魚戦闘とOPにおいて。前よりも動きがシャープになって無駄がなくなっています。ただ単純にコマを少なくしただけではなく、自然に動かしているところはさすが。
あとカポエラを思わせる動き方も注目に値するでしょう。OPでは各キャラクターが幻影に攻撃したり回避行動をしたりしますが、どちらにしろ双方ダメージを与える事はありません。(そりゃそうでしょうが)カポエラも同様で攻撃速度や動き方は流派にもよりますが少なくとも組み手(ジョーゴ)では攻撃が強烈に当たる事はほとんどありません。(もちろん当てる事もあります)
そういえばNOIRのOPでもカポエラに動きが似ていたように思います。コッペリアの柩に合わせて機械人形のように敵を倒していく様が懐かしい。霧香の動きはほとんどカポエラのそれではないかと。

(ただし、本当にカポエラであるのかどうかはもう少し考察が必要なのですが)

もちろん、カポエラを戦闘に持ち込んだことが偉いことではなく、本来二次元である空間の戦闘にカポエラ的な深みを与えらたことが凄いのです。
とにかく、アクションにおいては強いものを強いものとして認知できるようにする、これが真下の技術の一つだろうと考えています。
MADLAXの場合、可能性を自在に操作できる存在としての強さがMADLAXその他にあったわけです。

爆破犯の視点、面白いです。これについても触れたかったのですが、また今度に。

追記:検索すれば出てきますし、既にご存知かもしれませんが、一応。
ABC de カポエィラ ド ジャパォン
http://capoeira-jp.com/
ちなみにプロモーションビデオがおすすめです。最初チカチカして腹が立ちますが、後半の方はいいです。
Posted by トコヤミ at 2006年05月08日 03:17
再三すいません。
やはり、ホームページの第3話次回予告といい、黒鋼の演出といい、知世よりも(しかも一人だけ変なキャラとして)存在感があって違和感の残る妹之山といい、爆破犯といい、ビィートレはなんか考えているぞ、と。では。
Posted by トコヤミ at 2006年05月08日 04:34
龍王って、たしかゲームのキャラではなかったのか? 普通に登場人物として出てきていいのか? 実はそこにはCLAMPの深い考えがあるのか?
・・・ないほうに千点!
Posted by ポール・ブリッツ at 2006年05月08日 17:40
奴らは行き当たりばったりですからw
Posted by トコヤミ at 2006年05月08日 21:40
>トコヤミさん
 カポエラとはおもしろい視点ですなーなるほど。私は中島らもの小説「超老伝」でカポエラを知ったクチですが、確かに視覚的に魅力的ですよね。結構綿密に資料集めはする真下ですから、その可能性は十分あるかと。CLAMPがカポエラを念頭に置いていたとは到底思えませんが、いー加減な小狼の足技にリアリティを与えるためにカポエラに取材した可能性は十分にありそう。
 CGに関する考察もその通りかと。真下は、CGを効果的に使ってコストパフォーマンスを上げる術には本当にたけていますよね。
 真下が何か企んでいる、といえば、そもそも衆目の一致する駄作であるピッフルワールドから第2期を立ち上げたことであるわけで。まあ、何か企んでいると思うしかないですねえ。

>ポールさん
 ああ、気付かんかった!不覚。.hackのキャラがいきなりリアルに出てくるようなもんですね。それはかなりキモい(^^;
Posted by てんちょ at 2006年05月08日 23:27
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