2009年01月04日

井上陽一活弁版「御誂治郎吉格子」

 今まで何度か見ている「御誂治郎吉格子」ですが、井上氏の活弁バージョンは実は初めて。京都文化博物館でやった時は満員で遠慮しましたから。感慨深い。

 新長田にある神戸映画資料館の正月企画として開催され、満員御礼の盛況。やはり活弁はこうでないと。今回は年配の人だけじゃなくて若い映画ファンも多数詰めかけたのが特徴。本来、こういうのがシネマテークの姿ですよね。

 今回はちゃんと18コマ映写のため80分。昨年11月に「時代劇専門チャンネル」で放映されたあわただしい24コマ映写版(60分)と違って、じっくり情感を堪能できました。これ、ある意味でフェミニズム映画なんだなと気づいたりもして。何しろ主人公だというのに、二人の女性を天秤にかける治郎吉が遠慮なくイヤな女たらしとして描かれているんですから。そしてお仙は古風にヨヨと泣き崩れるようでいて、最後に治郎吉に大きな一撃を食らわせる。

 残念ながら和洋合奏はカセットテープですが、井上氏の名調子はノリノリでほとんど気になりませんでした。たまにはまた生演奏も聞きたいけどね(^^;

 関西弁士の大きな特徴として、「七五調」のしゃべり口があるのだそうで。なるほど、そのあたりが前回も感じた「柔らかさ」の秘密かもしれません。

 「ここはパリかロンドンか、月に鳴いたかホトトギス」

 とかね(^^;ご本人も「意味はようわからん」と言うてます(笑)まあそれでも雰囲気が出ればオッケーというのが関西活弁の妙味なんでしょう。なんせ本作品は大阪が舞台ですから関西活弁の本領発揮。字幕で江戸風のしゃべりになっているところを全部関西言葉に直してたのがさすが、でしたね。

 あと今回気づいたのは「前説」と「後説」のおもしろさ。フィルムセンターの上映時にも「一部欠落しているんじゃないか」という話は出てましたが、実は敵の悪の親玉である与力を殺しに行くシーンが欠落しているんだそうで。あ、そうか!あの与力のこと完全に忘れてたよ。なくっても別に話は困らないもんな(^^;
posted by てんちょ at 23:54| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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