2020年02月17日

「映像研には手を出すな!」#7

 なんと今回いわゆるお風呂回。にもかかわらず、モデルのはずの水崎氏も含めて色気はゼロで、銭湯のわくわく感だけが満載。このアニメがいわゆる普通の日本アニメと一線を画していることをイヤでも感じさせてくれますね。これぐらい痛快な演出もない。



 ここまでずっとプロデューサーとしての金森氏のカッコよさを中心に描いてきましたが、今回はひたすら動きにこだわることで生きてきた水崎氏のエピソード。人生をモーションキャプチャーのワークショップに変えてしまう生き方、一見いびつに見えますが、それで正解を導き出してしまうんだから、その情熱や良しというべきでしょう。

 金森氏に「細かすぎて伝わらないってやつじゃないですか」と評されても「私は私を救うために描くんだ!」と言い切る水崎氏の職人的な心意気や良しですよね。いいけど、君ら本当に高校生か(^^;

 美術部やロボ研がカッコつけやごっこ遊びの延長線から抜け切れておらず、プロ魂をすでに持っている映像研の三人と齟齬を生じさせているのはなんか象徴的。どっちかというと、こちらの方が本来の高校生に近いんですけどね。多くの作品はこうしたガキっぽいキャラクターにスポットを当ててその未熟さから生じるトラブルを青春の輝きとして描こうとするんだけど、この作品は、それをすっぱりと断っている。

 映像研の三人は、歪である自分への迷いをすでに持っておらず、歪なプロとして生きる覚悟を固めている。だからこそカッコよく痛快であるわけで。「ずっと子供でいたい」と駄々をこねる作品が多い中にあって、異端の覚悟を固めるクリエイターたちはやっぱり輝いて見える。

 だからこそ、今回のエピソードの最後で「私は私を救うんだ」という水崎氏のセリフがキマってくるわけです。それこそがこの作品が特別であることのなによりの証拠。本当にすばらしい。伝説の瞬間に立ち会っている興奮。今回も見てしまった。
posted by てんちょ at 02:58| 大阪 ☁| Comment(0) | アニメ一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする