2017年08月14日

「メイド・イン・アビス」#6

 今回は、監視基地を舞台にして、ほとんど動かないエピソード。従って空間の膨らみを音で表現する演出の出番はほとんどないところですが…… しかしここに現れたのが異様極まる基地の長・オーゼン。必ずしも悪役とは言い切れないのですが、どこか異様で強烈な印象を与えるキャラクター。この声づくりがなんとも凝っておりました。



 これは演出的にもむずかしかったろうなあ。おっかないけどいい人、というガンコオヤジみたいなキャラでしたら既にいっぱいあり、定型化されてますが、ラスボスか怪物のようにしか見えないけど、親切な一面もあって、どう接すればいいか困惑するようなキャラクターという。

 ここに大御所・大原さやかを据えたのは大正解。あの「ツバサ・クロニクル」の次元の魔女・壱原侑子役ですね。最近では「シドニア」の仮面の艦長とかやってるので「ああいう感じか」とまさに納得。ただ、オーゼンは、ただカリスマで一物あるタイプというだけじゃなくて、本当に何考えてるかわからない怖さ、それもひょっとしたら人ですらないのではと思わせる強烈な異物感を出さなければならない。それを見事なまでの説得力で見せ切ってしまった大原さやかはさすが。

 音響演出的には、ブーンという感じの不穏なノイズ音とデロデロした不気味な音楽、あまりメロディらしくない単調なサウンドが巧妙に組み合わされて、これがなんとも不安をかきたてる旋律となっているわけ。冒険しない今回も、やはりサウンドで見せる演出は健在でした。さすがやなあ。

 とはいえ、男の娘でメイドな弟子・マルルクにはとても慕われていて、そのあたりの人間関係も説得力のあるものにしなければならない。この構図は実に巧妙でした。そういうやさしい一面も、大原オーゼンはちゃんと表現できているのですよね。本当にお見事でした。拍手。来週も出るわけで。いや楽しみだ。 
posted by てんちょ at 00:10| 大阪 ☀| Comment(0) | アニメ一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする