2017年08月20日

「メイド・イン・アビス」#7

 今回は、さほど注目に値する音づかいはなし。まあ、舞台が限定されてますからねえ。そもそも地表パートでは、ほとんど凝った音声演出というのはありませんでしたし。



 しかし今回は大原さやか独演会。実に度し難い(笑)不動卿オーゼンの圧倒的なオーラを感じる演技の連続でしたよ。すさまじい狂気を感じるのだけど、悪人とは断定しきれず、妙に親切な部分もあったりして、実に掴みづらい。そこがまあ、オーゼンの魅力であり、平板なキャラクター造形が当然とされる昨今では、なかなか傑出したアイデアと言えると思います。つまり、オーゼンの複雑さというのは、文学的な灰色のトーンではなくて、一瞬一瞬で黒に見えたり白に見えたりと変幻自在のキャラクターであることにつきます。つまり、記号キャラなんだけど、その記号は特定できない、という食えなさ加減が実に新しい。

 あと、今回はリコの出生の謎が思いがけない形で明かされていたのも注目ポイント。あと、アビスの深淵に触れると、人間は歳を取らなくなってしまうんだろうか。オーゼンは50年以上前から現在と変わらぬ姿であったという。まあ、これまでもいろんなキャラのセリフの端々から、この世界の寿命はわれわれよりずっと長いんじゃないか? という思いがあったのだけど。

 今回は動きが少なかったぶん、この先の展開の伏線となりそうなネタが盛大にバラまかれている予感。しかし、このペースで13話でそれなりにキリのいいところまで行けるんだろうか。まあ、ディスクはそれなりに売れそうではありますけど。2クール目も期待したいところですが、しかし原作もまだまだ完結してはいないのですよね。いまやなつかしい明朗冒険ものだけど、シビアな世界観もしっかり示すあたりがこの作品のいいところ。だからこそ作品に厚みが出るわけですから。
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2017年08月19日

「サクラクエスト」#20

 いやー甘うみてましたな(^^; さすがシビア展開で鳴らすPA。東京まで勝負に出かけた真希、開始3分てで終了かい。



 本当、おとぎ話をやる気はとことんないってことですか。「以上の方はお帰り下さい」という展開、リアルでやったら、殴られると思うぞ。

 とはいえ、これであきらめるのではなく、地域から演劇をやっていこうと腹をくくった真希の思い切りがなかなかにすばらしい。結構おざなりになるかなと思っていた、国王の思いつきから始まった「血まみれサンタ」演劇も、なかなかにいい感じのハートフル劇に仕上がっていたのはすばらしかったですね。

 結構みんな本当に挫折の連続で。でも最終的には祭りの演劇が突破口になるのかな。さて、みんな忘れてますけど、クエストはまだ途中ですから。まあ、太鼓の修理も思わぬところから救いの手がさしのべられるとか、少しずつ事態は動いている模様。

 しかし小道具の使い方は妙にリアルなんだなあ。廃校になった小学校に廃れた祭りにと。本当、国王が何を目指して自立していくかが最後のカギになるのかもしれないですね。
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2017年08月18日

「NEW GAME!!」#6

 本当、シビアなお仕事アニメになってきましたね。もちろん原作でもあるシーンのようですが、ここまでじっくりと描きこむことで、プロの厳しさ、シビアさがひしひしと感じ取れる展開となりました。



 こういう職人的盛り上げをやらせたら、藤原監督というのはすごい。なんか「未確認」の全盛期のすごさが戻ってきた気がしますよ。1シーズン目ではまだパッとしなかった気がしますが、原作ではややパンチに欠けた場面も、それはもうくっきりと描き出してみせるし。

 双葉の晴れ舞台、と浮かれていたら「お前は無名だからキービジュアルはダメだ」と釘を刺される展開。じっさいにもあるあるなんだろうけど、文句のつけようもない形で、青葉と八神の実力差を見せつけるあたりはすごかったです。確かに原作もまったく同じストーリーなんだけど、色とか細かいしぐさとかがうまく改良されていて、ベテランの手慣れた技と、経験不足の新人の絵はうまいけど演出に欠けた画面の差がくっりとわれわれ素人にもわかる仕掛けとなっていました。

 そうそう。青葉ちゃん、画面に奥行を作るのはよかったんだけど、主人公を一番奥に配したらいかんわよね。これに対して八神さんのやつは、一枚絵で「着ぐるみを着替えながら冒険するんですよ」というのが一発でわかる仕掛けで、なるほどうまいとうならざるを得ない。

 実際、それなりに双葉のアイデアが良く、かなりの大作となるだけの出資が集まったこともあって、スタッフには誰もが知るベテランを据えるしかなくなった、という展開も実に納得がいくわけで。私が新人の時とは違う、と八神は抗議するわけだけど、あれは誰も注目していなかった低予算作品だった、とは。ゲーム業界のシビアさがひしひしと伝わる。でもみんないい加減じゃなくてどうやったらベストの形で作品を送り出せるか考えてて。それでも結果として双葉は犠牲となってしまうという。

 さて、この先どうなるか。まだまだシビアな展開が待っていそうですね。ちょっと目が離せません。
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2017年08月17日

「18if」#6

 いや、学校でイジメられるオタク少女、なんてネタはみんなドン引きするからやめた方がいい。イジメネタは嫌われるからなあ。みんな自分のことを思い出して鬱になるので。

 

 それでいて、なんか70年代アニメのパロディみたいな展開、誰が喜ぶんだろう。今回のヒロインの子、ノリノリで昔のアニメのコスプレしてましたけど、わかんないんじゃないか。こういう雑な「宇宙空間で敵を一掃ビーム」とか、今は演出としてもかなり恥ずかしいので、あまり採用されないと思う。

 まあ、イケメンにやさしくされてコロッといってるあたりのチョロさは、いかにもな展開で大笑いしましたけど。確かにオタク女子の思考回路としてはこうなりますよねえ。イケメンが正義。まあ、最初に出てきた「少年陰陽師」みたいな展開は、いかにもらしくって良かったんですが、その後ほとんど伏線になっていないあたりがなんとも。

 というわけで今回もかなり雑です。ていうか、まあなんとか解決した後で「いや、それじゃ解決しとらんだろ」というED後のミもフタもない展開はなんだったんだろう。オチとしてもほとんど意味不明。
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2017年08月16日

「喫茶安元〜アナログゲームはじめました」#5

 おお、5回目にしてようやく予告動画が公式にアップされましたよ。これで未視聴の方にもある程度わかってもらえそう。



 というわけで次回はポールさん待望のゴキブリポーカーですよ〜 カエルが嫌われ者認定されてるから、熱狂的カエラーのうちの家族はプレイしてくれんだろうな(^^;

 そして今回、5回目の題材は「理想の納豆」。納豆を崇拝しているポールさんは大喜びかと思いきやドン引きだそうで。まあ、カードゲームにしてもなあ。しかも、自分が好みとする理想の納豆の具材は、最初に配られたカードで決められてしまうんだそうな。自分の好みが自分の意思ではなくてランダムに決められてしまうってシュールすぎる。そして、場にプレイヤーの数と同じだけの山を築いていき、自分の「好み」を悟られないようにしつつ、「卵」とか「醤油」とかの具材のカードを積み重ねていく。自分の好みの役だけでできた山を取れば、一気に点数となるけど、異物の具材はマイナスとなってしまう。

カードゲーム 理想の納豆 -
カードゲーム 理想の納豆 -

 まあ今回はこんな変なゲームもあるよ、というネタ枠ですね確かに。今回のプレイヤーに納豆嫌いはいなかったようですが、お互いに様子を見ながら延々カードを積んでいったので「納豆ってなんだっけ」という感じで全員わけがわからなくなってしまった模様。

 関西人の私はもちろん納豆が好きではないんですが、見ていても、納豆のことはまったく思い出しませんでしたね。なんか覚えていないといけないことが多すぎて、頭破裂しそう(^^; 

 しかしこれ、全国納豆協同組合連合会公認って、納豆消費に役立つんかな。ずいぶんプレイ時間がかかるし頭混乱するし。そして優勝者には、勝利のカードと同一の組み合わせの納豆を実際に調理して食べてもらう、ってこれ明らかにいやがらせやん(^^;

 今回は、複雑なゲームだったこともあり、あっちゃんのテキパキしたナレーションに助けられた印象。おかげで要所要所で頭が整理できました。あと、本来のあっちゃんの持ち味である、Sっ気のある毒ナレーションが実に効果を発揮していて、いや笑った笑った。最後のオチはあっちゃんの芸風とナレーター魂がいい具合でミックスされていて、最高の効果を発揮していたと思います。「ハゲタカ」の時と対極、まさにネタプレイ。これはこれで面白かったです。
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2017年08月15日

「プリンセス・プリンシパル」#6

 今までとかなり毛色の違う、動きの少ない苦いエピソード。「NOIR」で言えば「地獄の季節」みたいな感じですかね。内容的には番外編、ただ、今後への伏線とはなって行きそう。特にガゼルのキャラがようやく前面に出きた感じ。



 こういう「スパイの辛さ」を感じる日常エピソードはどこかに入るとは思っていたんですが、その主役がドロシーで、こういう場面で組まれてくるとはちょっと意外でした。前回がやたら派手なアクションエピソードだっただけにね。しかしみんな父親には恵まれてないのね。

 それでいて、ほとんど出番のないはずの他メンバーも、意外な形で重要なエピソードがさりげに明かされるあたり、いかにもこのシリーズらしいと思います。

 ちせとアンジェの過去がかなり異常であるだけに、逆にドロシーの過去がこれだけ「普通の平民」であったのには驚かされます。まあ、だからこそ背伸びしてチームのリーダーとかお色気要因とか買って出ているんでしょうね。キャラの肉付けとしては重要なエピソードと言えます。ただ、この作品、全部で12話しかないわけで…… 虫食いエピソードの効果がこれで出てくるでしょうか。

 徐々にディスクセールスも上向いているようで、2クール目を目指すか、それともあえて視聴者の想像に委ねるか。そういう部分も含めて、注目となって行きそうですね。

 そして次回は、エピソード16。またちょっと遡ります。毒ガステロ犯との闘いということで、またもや大仕掛けとなりそう。「NOIR」で言えば、後半のギリシア悲劇めいた展開がかなり間延びしたので、もしもあれがシャッフルされていたら、大分印象が変わっていただろうなとは思うのですよね。そういう意味でも、クライマックス展開がいつ立ち現われるかも含めて、なかなか目を離せません。案外最終話は、エピソード0かエピソード3だったりして、なんて思ったりするんですが。
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2017年08月14日

「メイド・イン・アビス」#6

 今回は、監視基地を舞台にして、ほとんど動かないエピソード。従って空間の膨らみを音で表現する演出の出番はほとんどないところですが…… しかしここに現れたのが異様極まる基地の長・オーゼン。必ずしも悪役とは言い切れないのですが、どこか異様で強烈な印象を与えるキャラクター。この声づくりがなんとも凝っておりました。



 これは演出的にもむずかしかったろうなあ。おっかないけどいい人、というガンコオヤジみたいなキャラでしたら既にいっぱいあり、定型化されてますが、ラスボスか怪物のようにしか見えないけど、親切な一面もあって、どう接すればいいか困惑するようなキャラクターという。

 ここに大御所・大原さやかを据えたのは大正解。あの「ツバサ・クロニクル」の次元の魔女・壱原侑子役ですね。最近では「シドニア」の仮面の艦長とかやってるので「ああいう感じか」とまさに納得。ただ、オーゼンは、ただカリスマで一物あるタイプというだけじゃなくて、本当に何考えてるかわからない怖さ、それもひょっとしたら人ですらないのではと思わせる強烈な異物感を出さなければならない。それを見事なまでの説得力で見せ切ってしまった大原さやかはさすが。

 音響演出的には、ブーンという感じの不穏なノイズ音とデロデロした不気味な音楽、あまりメロディらしくない単調なサウンドが巧妙に組み合わされて、これがなんとも不安をかきたてる旋律となっているわけ。冒険しない今回も、やはりサウンドで見せる演出は健在でした。さすがやなあ。

 とはいえ、男の娘でメイドな弟子・マルルクにはとても慕われていて、そのあたりの人間関係も説得力のあるものにしなければならない。この構図は実に巧妙でした。そういうやさしい一面も、大原オーゼンはちゃんと表現できているのですよね。本当にお見事でした。拍手。来週も出るわけで。いや楽しみだ。 
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2017年08月13日

「サクラクエスト」#19

 いよいよラストが近づき、間野山に残るメンバーと去るメンバーに分かれそう、というチーム離散の予感を感じさせるエピソードでした。



 まあ、実際問題として、「いろは」とかの結末を考えても、コミュニティは維持されたまま終わることはないわけで。一同の離散で物語も完結する、というのがPAらしいリアリズムですよね。物語の結末というのはそういうものだろう、と。むろん、近年は終わらないコンテンツ化が進んでおりますが、そういうキャラに寄り掛かった商法はダメだと結構真面目。まあそうでなければ、ここまでリアル系の地域起こし哀歌にはなりませんよね。

 もう早苗はここに根を下ろすことを決めたわけで。おそらく、もともと間野山住民の凛々子と真希が去ることになるんではないかな。しおりは地元命の子だから、たぶんこのまま。由乃はさてどうするか…… 今までのPAパターンだと、早苗に後継を頼んで、普通に就職しに東京に戻る…… でもそれだと「いろは」とあんまり変わらない。たぶん国王は退任するけど、隣町で起業するとか……

 そういう展開が少しずつ見えてきました。さてどういう形で着地するか。そういう部分も含めて注視していきたいと思います。結構サンダルさんがオチ要因になりそうな予感が。
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2017年08月12日

「18if」#5

 あー忘れてた。今週もなんかモヤモヤしてたなあ。



 人気スケーターの少女が、普通の青春を謳歌したくて、夢の世界に閉じこもる話。なんかここんところは、かなり見たことのあるような話ばかりでなんだかなあでしたよ。もうちょっとひねってくれた方がうれしい。

 あと、このオチは割とよくあるものである上に、じゃあこれ今何時代よということになってしまうので、結構破綻してる。それと、あまり後味がよくないですね。

 スケーターではなくて、バレーダンサーとかだと、昔の少女マンガでよくあった気がするし。あと、ここ最近のエピソードは、結局魔女騒動自体がまったく解決していない気がするんだけど、どうだろうか。主人公が女性から見た王子様に描かれすぎで、もはや主人公ですらなく、エピソードの繋ぎ役でしかない気がするんだけど。

 しかしこれ、売上が不安だわ…… さすがに森本晃司監督分は面白いだろうと期待してますが、そこまでもつかどうか。ちょっぴり不安。
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2017年08月09日

「喫茶安元〜アナログゲームはじめました」#4

 さて、というわけで相変わらず動画がない。もういいやというわけでロゴ画像を使用。

喫茶安元.jpg

 今回のゲームはなんとロシア製「スパイフォール」。とはいっても、007みたいにガンガン撃ちあったりそのへんに落ちている美女を口説いたりするわけではなくて、かなりコンセプト主体のトーク型ゲーム。

スパイフォール 日本語版 -
スパイフォール 日本語版 -

 カジノとか病院とかホテルとか、ある特定の「場所」カード(プレイヤー人数分マイナス1枚、配られるのはすべて同じ場所)と一枚だけ混じった「スパイ」カードを割り振って、みんなでその「場所」についての話をする。つまりスパイだけ「場所」がわからないので、みんなの話から「場所」を当てなければならない。一方、スパイは本人にしかわからないので、「場所」カードを引いたプレイヤーは、誰がスパイなのかを当てなければならない。つまり「スパイ」を当てればそのプレイヤーの勝ち。「場所」を当てれば、スパイの勝ち。

 いわゆる「人狼」に近いのかな。でも、あれよりはずっとシンプルでコンセプチュアル。誰がやるか、うまい人がプレイするのを見るのはなかなかに面白そう。今回はなかなか演出も凝っていて、一回目が各プレイヤーカード明示、二回目がブラインドでプレーを見せる形式で、大変に盛り上がりました。誰がスパイか分かっている場合とそうでない場合は結構見え方も違うのですよね。しかし1回目、だれがどう見てもスパイはマフィア梶田さんだよなあ。

 まあ、スパイをやる人は相当にうまくないと、すぐバレてしまうかも。かなり上級者向けですね。見ているぶんにはとても面白いけど。そして今回も、そういうプレイヤーのドタバタに細かくツッコミを入れていくあっちゃん。ただ、トークの時と違ってこれはナレーションですから、かなりクールにシラッとした感じで突き放していくのが味なんですね。このゲームに関しては、あっちゃんが安元さんとサシでプレイしているところが見てみたい。

 あっちゃんもカードゲームに興味が出てきたようで、昨日はてさ部メンバーで「ペンギンパーティ」とかやってた。ツイッターで実況してましたね。

ペンギンパーティ 日本語版 -
ペンギンパーティ 日本語版 -

 負けた人は英語で一発ギャグとか、あっちゃんは相変わらず盛り上げ上手だなあ。一度、西神社でゲストにあけさん呼んでゲーム企画してみたらどうだろう。
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2017年08月08日

「プリンセス・プリンシパル」#5

 今回が5話目なのですが、エピソード7。前回から微妙に遡った時系列となります。エピソード3だとばかり思い込んでいたので、ちょっとぴっくり。



 サムライ娘・ちせの合流は結構遅かったということですね。そして前回4話で示されたのがcase9ですから、さほど時間が経っていない段階でのお話。今回はちせ合流ということで、この世界での日本の姿を示すものとなるのですが、使節団の大半がチョンマゲで、和服の上に背広を羽織のように着込んだケッタイないでたち。ひょっとしてこの世界の日本は公武合体で侍が生き残ったのでは……と思ったりもしたんですが、「幕府の亡霊」とか言ってますから、やはり明治維新はあった模様。

 おそらく堀川公は、岩倉使節団になぞらえたものでは、と指摘している人がいてなるほどと納得しましたよ。つまり戊辰戦争の直後、明治新政府は出来立てのホヤホヤなのですね。そしてエピソード9では堀川公はマゲを切って背広の洋装をしていますから、まさにちょうど過渡期。なかなか細かいなあ。どこまで見ている人に通じるか、ですが、ここでもシャッフルが生きている。

 今回は単体のエピソードでも実に完成度が高く、走る列車を飛び移りながらの刀剣と銃を交えた派手なアクションの連鎖。そして苦みのこもったハードボイルドな結末。これぞ「NOIR」ですよ!父さん。
 アクションシーンで梶浦節炸裂のよく歌詞がわからない声楽が鳴り響いているのもいい。ああこういうのが見たかったんだよなあと本当感慨深かった。剣戟シーンでの刀の重みを感じるやり取りも実に良かった。手描きのアニメならではですよね。
 なんか本気でディスク買おうか迷い始めてる。まあこの先の展開次第ではありますが、少なくともこのエピソードは確保したい感じ。「NOIR」で言えば3〜4話というところですね。「暗殺遊戯」と「迷い猫」はシングルカットでも楽しめる好篇でしたから。

 アクションにツッコミ所満載と言ってる人はいますが、それは我らが真下ブランドでも同じことでして、リアリティよりも映像的カタルシスを優先させる姿勢こそが映像表現の妙味で、面白いんですよね。それこそがアニメならではの面白さなんだと思う。

 そして次回は大半の予想を覆してなんとcase18! さてさてどうなりますことか。間を開けてランダムにエピソードを積んでくるあたりがポイントですね。空いている部分に何があったかと考えずにはいられないわけで、なるほど、うまいというほかない。次回も楽しみです。
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2017年08月07日

「メイドインアビス」#5

 まだまだアニメの演出でできることってあるんだなあと思います。それなりのスピーカーをお持ちの方は、ぜひとも立体音響を体感してください。これが劇場版ではなくて、テレビアニメというのがなんとも豪華すぎる。



 特に今回の目玉、火葬砲の発射シーンのサウンドがいやはや実に凝っていることといったら、本当に感心しました。空気を貫いていく感じ、音によって表現される奥行きの表現は実に見事というほかありません。あとは逆さ森で次々と木々の間を突っ切って飛び渡っていく時の空気を切る音とか、本当に凝っていましたし。割とありきたりの音響でごまかす風潮が続いている中にあって、声優以外の音響づくりにここまで凝った作品はなかなかなかったと思います。Fateとかのバトル作品でもここまで凝ってはいない。それはたぶん、この作品が極めてシンプルな異世界冒険活劇だと最初から分かっているからなんでしょうね。

 いろいろなキャラと要素をぶちこんでなんだかよくわからないラブコメに堕してしまっている作品が大半の中にあって、キャラクターも設定も極限まで絞り、ただひたすら降りていく異世界冒険ものとしたこの作品は、本当に今時珍しいシンプルさ。でも「ああ、冒険ものって楽しかったなあ」と初期宮崎作品を初めて観た時の感動を思い出させてくれました。

 しかも、みんな言ってますが、派手なアクションシーンではなくて、レグの腕を水平に伸ばして切り立った谷を渡るロープウエイ的な場面とかで、結構ジーンとくるのが面白いですよね。いかにそういうシンプルな作品がなくなってしまったかということでもあります。現在はゲームの方でも、やたらパーティを増やした書き割り的RPGばかりがもてはやされてますからねえ。凝るべきは世界の作り込みの方だろうに。

 その一方で、強くてまっすぐなレグといい加減に見えて精神は強靭なリコのコンビはキャラ設定としてもなかなかよく考えられている。キャラクターというのは、ツンデレとか熱血脳筋とか、パラメーターを一方向に振り切った記号として見せるのではなくて、その世界を魅力的に表現するためにベストな形というのがあるはずなのですよね。

 本当、この作品もそうですが、今期はスロースタートながら尻上がりに評価を高めていく作品が多くて驚きます。それはそれでもうけた気分になるからうれしいんですが。「正解するカド」みたいにラストで大コケするよりはよっぽどマシで。かといって、1話斬りした作品も今は面白くなっているかも……と思うかというと、それはあんまり感じることがありませんで。やっぱり地味な作品でも、最初から「これは見なくては」と思うオーラというのは、違って見えるものですよね。
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2017年08月06日

「サクラクエスト」#18

 どうもいまいちはじけない本作ですが、個人的にはすごく評価してます。地域起こしの難しさという点では、PAが語ると本当にリアリティがあって、富山に現在の拠点を確立するまでには、実際にこうしたあれこれでつまづいたんだろうなあと天を仰ぎたくなります。



 だから、プロデューサーが「毎回脚本にはすごい時間をかけて練った」と自慢しても、「それでこれか」と視聴者に叩かれる羽目になってしまっているわけですが。つまりみんな地域に根を下ろす大変さは骨身に染みて分かっているので「いや、こんなにうまくいくわけがない、あのエピソードも入れるべきだ」みたいになって、著しくカタルシスに欠けるストーリーになってしまったと。それはそれで苦みも味となっていて好きなんですが。

 今回の話なんて、珍しく死が描かれていて、視聴者を驚かせたわけなんですが、実はこういう死は地方にはいっぱい転がってる。だってみんな年寄りだから(^^; 決しておとぎ話とせず、教授たちの独立闘争にも、かなり現実的な落としどころを示して見せたのはとても良かったと思います。大臣チームもみんなそれぞれの持ち味を生かして、解決策を導き出しているし。練り上げた脚本の面白さというのは嘘ではないわけです。

 ただ、ここまで来てようやくクエスト最初の成果というのはいかにも腰が重すぎる。祭りを再開するための三種の神器を集めよう、という至上命題は、かなり最初の方で提示しておくべきだったんじゃなかろうか。それで、このエピソードを1クール目のクライマックス、13話あたりに持って来れば、もっと全体に盛り上がったんじゃないですかね。

 個々のエピソードの脚本は確かによくできてる。でもシリーズ構成にはもう少し考える余地があったんじゃないか、というのが私の意見。もったいないです。本当によくできているだけに。せめて結末は、カタルシスのあるものにしてほしいなあ。
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2017年08月05日

「ゲーマーズ!」#4

 さてこの作品、どれほど売れることになるんだろうか。前期は3桁の惨敗作品がゴロゴロ出て頭抱えました。「正解するカド」みたいに結末部で大コケした例もあれば、「アリスと蔵六」みたいに、いまいち盛り上がらない第二部で切らざるを得なかったことで弾けそびれた例もあって。

 それから見ると、今期は比較的粒がそろっていて、見ている作品の中では大コケは少なそう。「セントール」は視聴止めましたが、あれは本当に超大コケしそうで……

 

 こちらは、ラノベ原作なのに先が読めない珍しい展開。前回は珍しい引きのオチでしたが、なんと今回にストーリーはつながっておらず、番外編的なエピソードが放り込まれているという。

 番外編といいましても、本来のメインヒロインがさっぱり本筋に絡んでこない変なキャラとなってしまったため、まとめて描いておこうというものらしい。ちなみに、この先もメインヒロイン、出番はないそうです。ご愁傷様。主人公に視界の外扱いされて石化、さらに崩れて砂と化し、主人公に踏まれるという珍しいヒロインになってましたね、この人(笑)

 そんな彼女の残念化した日々を見せようという展開のため、本当に久しぶりにゲーム部の先輩方も出てましたね。この先はもう出てこないんでしょうけど。いやはや、変な作品です本当。そして今後、このメインヒロインさんにはほとんど出番はないそうです。嗚呼… ていうかイカちゃんは怒っていい(^^;
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2017年08月03日

「喫茶安元〜アナログゲームはじめました」#3

 いや、これ本当に面白いわ。サンテレビとBS12でしかやってないというのが本当にもったいない。ていうか、ネットで配信しようよこれ。いまだに宣伝動画すらないのはどうかと。



 というわけで今回も関係ない動画。しかしこういうチャンネルあるんですねー

 今回の喫茶安元は「ハゲタカのえじき」とかで、極めてシンプルな点数対決ゲーム。ただ、駆け引きのおもしろさは、見物しているだけでも十分に面白い。マイナスカードをいかにして回避するか、が腕の見せ所ですね。そして、ゲームが進んでいくにしたがって、手持ちのカードがなんなのかみんなに一目瞭然になってしまうのも面白いところと言えます。

 そして今回も、オッサン声優たちのアツい駆け引きを、ほんのちょっとあきれ気味の冷たいトーンで実況してくれるのがあっちゃんの味。これが実にいい感じではまっておりまして、あっちゃん名調子やなあ。この番組の楽しみは安元さんたちのボケっぷりと好対照なあっちゃんの実況を楽しむことでもあります。ある意味で、これ永久保存版。全話残すことを決めました。それだけに、たまらなく悔しいのですけどね。第一話を見逃してしまったのが。

 まさかアナログゲームをやってるのを見るのがこんなにも面白いとは思いませんでしたもの。ポールさんがしきりにゲーム小説を書こうとするわけだ。ただ、その面白さを未経験者に伝えるのは本当になかなか難しいと思う。そのあたり、できればぜひ一度みて参考にしてほしいところ。BS12見られるかどうか知りませんけど。

 今回で言えば、安元さんが計算して作りこんだ自分のキャラが崩壊していくさまが実に面白い。はてさてどこまで目算どおりだったのかわかりませんが。
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2017年08月02日

「18if」#4

 ああ、なんかトマトカレーが食いたくなってしまった。カレー好きなんですが、うちの家族が「しょっぱいのイヤ」というからなかなか作れないんですよねえ。あと、煮たトマトはすっぱいからイヤなんだそうな。困った困った。本当は加熱したトマト料理、コクが出て好きなんですが。



 さて今回は女性監督ということで、めずらしく「らしい」作品になりました。最近は女性監督でも普通にエンタメに徹した作品が多くて、こういう風に女性性を強調した作風は結構珍しくなりました。確かにこういう競作シリーズの時は効果的で、うまいセレクトかもしれない。

 男の側からすれば「やせてる女が好き」というのにはさほど意味はなくて、たぶん今回の主人公のモデルの子も実際ぜんぜん太ってなんかいない。だから男は「気にすんな」と軽く言いがちなんですが、そういうもんではないらしい。自分の母親とか見ていると、際限なく太った時の反面教師としての恐怖感があって、絶対甘言には乗るまいぞと思うものらしい。これはある意味で女の意地みたいですから、男性諸君、彼女に無責任なこと言うのはやめましょうね(^^; たぶんボコられる。

 そういう意味では、空腹のあまり、深夜に無意識のうちに食べては吐く行動が止められなくなった少女が魔女化するというのは、結構切実な傾向かもしれない。しかも職場はOLではなくて、喫茶店で、自分が作るカレーが評判メニューと化してしまっているという。それは地獄だ。しかも例の猫博士が常連さんになって毎日のようにお代わりしに来るという。客じゃなかったら殴られてるな、これ(^^;

 そういう意味で言うと、ダイエットヒステリー状態の女性をどうやって正気に戻すかというと結構難しくて、そこは天然タラシの主人公、こういう「ひとくちだけ笑顔で食べてみようよ」というのはいいかもしれない。自分が食べられなくても「作った人が笑顔で食べてくれるならいい」とか思えますしね。

 全体として、これはなかなか面白い展開でした。もはや「魔女ってなんだ」という感じになりつつありますが。そもそもどうやったら解決なんだっけとか疑問が生じつつある。猫博士、実は何も考えてないんとちゃうかとか。まあ、オムニバスアニメだと割り切るとこれはこれで楽しいのでこの先も見ますけどね。
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2017年08月01日

「プリンセス・プリンシパル」#4

 この作品の魅力のひとつは、ランダムに展開されるエピソード。こういうのは別に新しいことではなくて「ハルヒ」とかでも行われていたことではありますが、ことこの作品に関しては、ミステリ的な味わいが増すという点で絶品の演出といえるでしょう。



 ここまでの展開は 13、1、2という展開。最初が奇手なだけで、後は順繰りなのかと思わせておいて、実は今回はなんとエピソード9!いやあ、予想を裏切ってくれますね。そして実際にこれはただのデタラメじゃなくて、この順序で見ることで、このチームの各メンバーの微妙な立ち位置、必ずしも一枚岩ではないそれぞれの思惑が見えてくる仕掛け。そしてこの過酷なもうひとつの冷戦世界の仕掛けも徐々にわかってくるというわけ。

 今回は作品世界を支えるキーアイテムというべきケイパーライトの技術争奪戦。そしてそこに、謎のニンジャ娘ちせと日本の情報戦略が絡んでくるという仕掛け。このあたりは、どうやら次回のちせ加入エピソードでさらに詳しく語られることになるはず。

 それにしてもこの作品、一話ではここまでとは思いませんでした。もっとチャラい作品だとばかり。非常に綿密に伏線が組み立てられていて、無駄な捨てエピソードとか日常描写かと思われるようなことも、ずっと後になってあああれが伏線かと唸らされる。今回で言えば、チームの尾行訓練が最初の方で出てきますが、これは素人であるプリンセスとベアトがちゃんと訓練を重ねていることを見せつつ(プリンセスは素人ではない可能性もありますが)、後半の潜入シーンでちゃんと生かしてる。こういうのがスパイドラマならではのミステリ描写の妙味ですよね。

 こういう小粋さ、やっぱり絶品。いやーこの先も楽しみです。
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