2017年05月04日

「正解するカド」#4

 ストーリーは面白いが画面はツラい。悩ましいな、この作品。



 ソラリスのようにまったくコンタクト不可能というわけではないけど、どこか「本当に意志が疎通しているのか」と不安になるようなやりとりが交わされる展開。懐かしくも面白いです。以前は数字やら記号やらで素朴にやりとりするアメリカSF調のファーストコンタクトものもありましたけど、「ソラリス」以降はめっきり封印された印象でしたから。どちらかというと「ストーカー」タイプの「宇宙人が来て適当に荒していったので反応に困っている」ストーリーが多かったですよね。ここのところ。

 そこをあえて古い「政府と異界人の直接交渉」を描いてみせた野崎まどはなかなか勇敢といえます。ヤハクイ・ザシュニナの異質さは、ちゃんと「ソラリス後」を踏まえつつ、「がんばれば交渉できるかも」と期待させるタイプですよね。いきなり無限の電力とか持ち込んで、そりゃあ国連騒ぐよね、という展開もちゃんとフラットな立場から描いているのがよいことです。

 ただ、ザシュニナは「この地域は分け与える余裕がある人たちが多く住む」から日本を選んだと言っているわけで、何かを分け与えてもらおうという意図は感じられます。たぶん等価交換といった地球人的価値観は持っていないはずなので、ではなぜあんなにリスキーな電源を大量に持ち込んで「広めたい」と熱心に言っているのか。普通に考えればこの電源にはとんでもないリスクがあって、それを多くの人に使ってもらうことがザシュニナの利益になる、というオチなんだろうけど、そんな50年代SFか悪魔の契約かというような陳腐な展開はちょっと取りにくい。

 主人公がザシュニナ側の仲介者に立つという珍しい設定が本作品ならではのアイデアといえましょう。さてこの先どうなるか。ストーリーは大丈夫そうですが、画面がもう少し良くなるといいなあ。
posted by てんちょ at 01:10| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする