2016年09月12日

「ソング・オプ・ザ・シー 海のうた」

 海外アニメ見るのも久しぶりです。海外アニメにはかなり愛想尽かしてたつもりだったんですが、まだまだこういう才能が生まれてるんやなあと侮れない気分です。アイルランドの監督による北欧数か国合作の大作です。



 CG主体になってから、海外アニメはすっりペラペラになって魅力が減ったと思っていたのですが、ようやくうまく使いこなした層が出てきたというところなのでしょうかね。ED映像でちょっとメイキング映っていたんですが、その通りなのだとすると、日本のアニメとおなじく、線画を手で描いて、そこにCGでエフェクトを乗せていく感じ。

 アイルランドの民話をベースにしつつも、兄妹の成長物語にもなっていて、大人も子供も楽しめる、非常にクオリティの高い作品。アイルランドには、妖精がアザラシに化けて人間の世界にやって来る、という伝承がありまして、実写映画でもジョン・セイルズの「フィオナの海」という秀作がありました。この作品では、妖精の母が幼い兄妹を残して海に帰ってしまい、妹は次第に人間離れした行動が目立ちはじめます。そのころフクロウの魔女・ジンが土地の妖精たちを次々と襲って石に変える事件が頻発、妖精たちは目覚めたばかりの妹の力を借りようとするのだけど、力の源となるコートを父親に捨てられてしまい、兄妹は力を取り戻す旅に出ることになります。

 キャラの目が大きくてかわいらしくアクションが派手なのは、どうやら日本のアニメの影響らしい。そんなわけで、我々が見ても大いに楽しめます。
 しかもアイルランドの紋様をベースにしたと思われる非常にグラフィック性の強い画面で、固定した背景の前でキャラがスタスタ歩くのではなく、キャラと背景が一緒にぐねぐねと動く感じ。多少CGの助けを借りたとしても、本当、気が遠くなるような作業が必要だったはずだし、そもそもきっちりと画面構成ができていなければ、ここまで緊張感に満ちた画面はできなかったはず。
 魔女・ジンの顔がどんどんでっかくなって迫ってくるのなんかは、宮崎駿の影響でしょうなあ。でも、ただのマネになっておらず、しっかりオリジナリティを得ているのがすばらしい。上映は限定的ですが、お近くの方はぜひ。あ、子供向けで英語も簡単なので、ぜひ字幕版をお勧めします。ケルト好きの方もきっと楽しめるかと思います。
posted by てんちょ at 00:18| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする