先週のコメント欄で延々とキャルの現ナマ入りカバンの重さについて論議したわけですが、その結果わかったのは、こういうトリビアは真下にはまったく無効だということ。なんか理屈突きつけて合ってる合ってないと言って讃えてみたり見下したりするのは、ことこの演出家には見当はずれなアプローチってことでしょう。
今回は比較的リアリズムな演出かと誤解していたので、私も回り道をしてしまいましたが、そのあたりの「アンチリアル」という信念は微塵も揺らいでいないということ。
実際、アニメにおける作画方法では、「重さ」が重視されるわけですし。重いものは「何キロぐらいか」ということをあらかじめ確定させてから動きをつける。だから、札束の重さもあらかじめ決めたはずで、当然考えてみればわれわれが論議したことはすでに周知のはず。つまり、それらのことを承知の上で、現実にはあり得ない光景を作り出したことになります。
それはまさしく真下的なアンチリアルな演出形式で、絵による表現の虚構性を自覚した表現であるということになります。絵としての美しさ、勢いのよさを優先させ、正しさは二の次とする。つまり、瑣末なトリビアで「リアルじゃない」と言ったところで真下の演出は微塵も揺らがないということ。今回は私が揺らいでしまった(^^;何か真下に変化があるような気がしたので。そうではなかったんですね。
それはさておき。今回も緊張感のあるよい展開だったと思います。キャルが映画ヲタクだったからといってたまたま銃の天才だったなんて話は到底ありえないことだけど、あの虚無的な眼と雰囲気、そして細かい動作と会話の細かい組み合わせ、間合いの取り方などをコントロールしていくことで、強引にでも説得力を持たせてしまうことは可能なのだなと感服させられました。いや、これが本当の「演出」の醍醐味なのですよね。さすが社長!
キャルが「やだ!当たった!」とか言いながらも煉瓦を次々撃ち砕いていくシーンは一種カタルシスすら感じましたよ。でも、それも、まったく出鱈目に撃っても当たる、という無茶苦茶をやっているわけではなくて、玲二がある程度コツを伝授することでスッとそれを習得してみせるという過程を見せているからこそ可能になるわけですよね。このあたりが、真下の現在の着地点ということでしょうか。
まあ、キャルがどのように「仕事」をこなすかは次回のお楽しみ。それよりか、キャルと玲二が服を買いに行ったときの台詞の方がシャレになってない。どの服を選んでいいかわからないと困惑するキャルに「一生に一度の買い物じゃあるまいしもう一度来ればいい」と玲二は言うわけですが(^^;彼女選ぶときにはその台詞は言えまい。ギャルゲーでそれを言ったらギャグ意外の何物でもないわけで、「School days」なんてそのために大惨事になってしまった(^^;
原作がエロであることをたいていのアニメは忘れよう忘れようとしていますが、ここまで放送規定の範囲内でドキッとするような表現を見せてくれる本作品は本当にすごい。今回も平然と桐藤と寝てしまうクロウが出てきます。こうしたことをコードに触れずに表現してみせる真下。さすが社長!「無限の住人」を通過したのは無駄ではなかったのですね。こういう驚きがあるから、本当に真下信者はやめられない。
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